「第76回毎日映画コンクール」表彰式が2月15日に都内で行われ、田中絹代賞に宮本信子が輝いた。
同イベントは1946年、日本の映画産業の振興に寄与し、国民に映画の楽しさを広く伝えることを目的に、毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社によって創設された映画賞。演技、作品はもちろん、撮影や美術、録音などのスタッフ、日本映画を代表する名女優・田中絹代の名を冠する賞など、幅広い部門が設けられている。今回は、2021年1月1日から12月31日までに国内で14日以上、有料で劇場公開された作品が対象となる。
宮本信子「目標はもう何にもない」
宮本は「私は長い間仕事をしてきました。そして、いろんな役を演じました。そんな中で、ちょっと『ずいぶんいろんな役もやったし、もういいかしらね』なんて思うことも。ほんのちょっとですよ？(笑) でも、この賞をいただいて、田中絹代さんから『あなたもう少し頑張りなさいよ』っておっしゃっていただいたような気がします。ですから宮本、もうちょっと頑張ります！ 本日はまことにありがとうございました」とあいさつした。
表彰式後、囲み取材に登場した宮本は、今後の目標を聞かれ「目標はもう何にもないですね。『こうしたい』『ああしたい』というものは全くなくなりました。ただ、指名していただいて企画書や台本、脚本が家に送られてきますと、それを机の上に置いて眺めて、『まだ求められていること、認められていることは、どれだけ幸せなことか』と思うので、そういうことを大切にして、一つ一つの仕事を全力で積み重ねていきたいと思っています」と語った。
◆取材・文＝原田健
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