![「ドキュメンタリードラマ 奇跡のバックホーム」より](https://thetv.jp/i/nw/1072918/10700249.jpg?w=1284)
間宮祥太郎コメント
――オファーを受けたときのお気持ちをお聞かせください。
最初にお話を頂いたときは、正直すごく悩みました。野球経験者ですし、阪神タイガースファンでもありますが、それだけでお受けするには責任が重すぎるんじゃないかと。ファンの方々やご家族、球団関係者の皆さん、そして何よりもご本人の思いを、僕が背負えるかどうか…重たく考えてしまいました。
ただ、このオファーが数年遅れていたら、きっと僕ではなかった。そう考えると、今この時期に他の誰でもない、この僕に役を任せてもらえたということを大切に考えようと思ったんです。
――阪神タイガースの選手を演じてみていかがでしたか?
入団会見シーンは一ファンとして舞い上がりました。横田さんと同期選手の名前がテーブルの前に並んでいて感激しました。横田さんの隣は梅野選手だったんだな、とか(笑)。
――野球のプレーシーンについてお聞かせください。
役を演じる前に横田さんにお会いしてスイングを見ていただいたり、選手時代や闘病生活当時のことを伺ったりしました。バッティングのお話も横田さんに聞くことができましたし、役を演じる上ですごく貴重な時間を過ごせました。お話をしていて、心の透明度が高くてすごくピュアな方というのが伝わってきました。
ただ、横田さんが左投げ左打ちなのですが、僕は右投げ右打ちだったので、なかなか大変でしたね(笑)。
――印象に残っているエピソードはありますか?
バックホームを投げたときのお気持ちを聞いたときに「うそっぽく聞こえるかもしれないですが、あのとき本当に何かに背中を押されたんです」とおっしゃっていて。
ボールが二重に見える怖さから捕球の際には後ろに下がる癖がついていたそうなのですが、あのときだけは、一歩目を前に踏み出せた。あの一歩がなければ捕殺できていなかった。“まるで自分じゃない感じ”だったそうですが、まさにファンやチームメイト、ご家族、いろいろな方々の思いを乗せたプレーだったんだなと思います。
――視聴者へメッセージをお願いします。
こんなにも人生を懸けたことがあるということ、それだけ懸けたことを失うということ、そして、失った後に前に進んでいくということの尊さが伝わる作品だと感じています。
横田さんのバックホームに至るまでの思いや葛藤、そしていま現在もあのバックホームのときに踏み出した一歩と同じように前に進んでいる姿、すべてを含めて奇跡と呼べるものだと感じています。横田さんの半生を通して、きっと熱く伝わるものがあると思いますので、ぜひご覧ください。