連続テレビ小説「ひよっこ」(NHK総合ほか)で、ヒロイン・みね子(有村架純)の幼なじみ・時子を演じている佐久間由衣。4月下旬には“若手女優の登竜門”と言われる結婚情報誌「ゼクシィ」の10代目CMガールに抜てきされるなど、勢いに乗る彼女にインタビューを行った。
――“朝ドラ”「ひよっこ」は5月からは舞台が茨城から東京に移り、2人は新しい生活がスタートしますね。
東京に移ってからの台本をいただいたときは、全く違う物語を読んでいる気分でした。登場人物もガラッと変わるし、私が演じる時子も茨城とは全く違う環境の中で生きていくことになって。新たな環境、新たな人たちとまた新しいものを作っていくんだなって、身の引き締まる思いでした。
――東京に移ってからの撮影はいかがですか?
茨城編では割とのびのびした時間が流れていたんです。周りも大人の方たちが多かったので、甘えられる部分は甘えさせてもらいました。
――時子が住む女子寮「乙女寮」の皆さんとはどんな感じでしょうか?
お互いに刺激を与え合いつつ、それぞれが自分のペースも大事にしながら過ごしていますね。すごく真面目で一生懸命な方たちばかりで、思ったことは何でも言い合える空気感も居心地がいいです。
――わいわい女子トークをすることもあったり?
初めは馴染めるかなって少し不安だったんです。でもそんなことは全く心配する必要もなかったくらい、皆さん、ちゃんと自分の時間を大切にされる方たちで。いい意味で、程よい距離感が心地いいですね。でも好きなドラマの話とかで盛り上がる事もありました。
――では、皆さんでお芝居の話をされることはありますか?
合間にはいろんなアドバイスを頂いています。それこそ、乙女寮の皆さんや、舎監役の和久井映見さんにもいろいろ教えていただいていますし、みんなが聞けば何でも答えてくれるような、とても温かい現場です。
――温かい現場という意味では、3月10日の佐久間さんの誕生日にはサプライズバースデーがあったそうですね。
そうなんです! リハーサル中に一旦流れが止まったなと思ったら、和久井さんがケーキを運んできてくださって。流れを止めてしまったのは私だと思い込んでいたので、一瞬パニックになりましたね。すごくうれしい反面、心臓が最高にバクバクしました(笑)。
――仕事の現場で誕生日をお祝いされるのは初めてでしたか?
映像の現場では初めてでした。私はその日が誕生日ということも忘れていたので、本当に驚きました(笑)。あと、有村さんからはそのサプライズをしてもらった日にプレゼントを渡されて。私の好物がお肉だって有村さんが知ってて、すごくおいしいお肉をいただきました。でも実はそのとき、「まだあるからね」と言われていたんですよ。
――と、いうことは…?
後日、素敵なアクセサリーもいただいて。私らしいものを選んでくれたみたいなんですが、相当お忙しいはずなのに2つもプレゼントを用意してくださったことに感謝でしたね。
――有村さんとは、現場でどんなふうに過ごしているんですか?
普通にお話ししたり、ご飯を食べに行ったりしています。有村さんとは、お互いしゃべらずにいる時間も居心地が良くて、一緒にいると安心するんです。有村さんは聞くことに徹してくれて、どんなこともポジティブな提案をしてくれることが多いです。本当に器の大きい方で、心から尊敬しています。
――ところで、朝ドラというと撮影時間が長いイメージがあるのですが、体調や食事面に気を付けていることってありますか?
現場に手作りのご飯を持参しています。撮影中は栄養が偏りがちなので、野菜たっぷりのサラダやお肉を家で調理して持っていきます。撮影スタジオの食堂で別のものを食べるとしても、プラスアルファで野菜かお肉はなるべく摂るようにしていますね。
――今後、女優として活躍していく中、「ひよっこ」は自分の中でどのような存在になっていくと思いますか?
とても大事な作品です。こんな恵まれた環境で、キャストの皆さんと温かい脚本でできるのは本当にありがたいですし、その分置いて行かれないよう、みんなにしがみついていかなきゃ!って。この先も全力で最後までやり抜きたいです。