キャンディzooが3月23日、東京・渋谷のSpotify O-nestで「キャンディzoo LAST LIVE!!」を開催。この日をもって、2013年から続いたグループの歴史に幕を下ろした。
2013年に“動物園系アイドルユニット”として結成されたキャンディzoo。約9年間の歴史の中で、メンバーの卒業と加入を繰り返してきた。
この日の解散ライブは、2016年にステージデビューを果たした4期生の菅谷夏子(かこちゃん)、2021年に加入した7期生の南衣伶夏(えれーな)、柏木柚羽(俺たちの緑)、小日向ひより(ひよりん)の4人で迎えることになったキャンディzoo。
現体制には5期生の仲原芙海(ふーみん)も在籍していたが、療養中に解散が発表され、そして解散ライブを迎える前に卒業。それでも、この日のライブは仲原がステージにいるかのような演出もなされ、ファンにとっては感動的なものとなった。
“躍動×キュート”に加えエモさいっぱいのラストライブ!
約9年にわたるキャンディzooのラストライブは「BEASTar!!」でスタート。菅谷が「今日はキャンディzoo解散ライブにお越しいただき、ありがとうございます! 一緒に最高の1日にしましょう!!」と呼び掛け、ファンをあおっていく。
1曲目から現体制のキャンディzooらしい躍動感を見せた後は、ステージ上でメンバーが文字通り躍動する「アニマルパラダイス」。5人体制だった2017年に発表された、ファンにとってはなじみ深く、長く歌い継がれてきた楽曲に大盛り上がりを見せる。
続いて「僕ら“ケモノ”なってみ隊!」を歌い、自己紹介へ。「最初から最後まで、みんなで盛り上がっていきましょう!」(柏木)、「全力の笑顔で楽しんでいきましょう!」(南)、「キャンズーらしい楽しいライブ、最後まで盛り上がっていきましょう!」(小日向)、「皆さん、心の中でいっぱい叫んで楽しんでいきましょう!」(菅谷)とそれぞれ意気込みを口に。
「アニマル☆ミラクルHere we zoo!」「Next+ing」「サマー・バイブレーション」でコンセプトである“躍動×キュート”を体現するメンバー、そしてペンライトを手に振りコピで盛り上げるファンたち。
一体感を見せた後は、現体制になってから約半年間の思い出を振り返ることに。柏木は「初めてのアイドル活動だったので、お披露目のとき顔面ガッチガチで、初めての特典会だったんですけど、来る方みんなに『緊張してたね』って言われて。ガチガチなのを見て『俺たちの緑』と付けてくださり(笑)。今はステージで、こんなに笑えるようになりました!」と笑顔を見せる。
そんな当時の柏木について、「メンバーと目が合ってもガチガチだから、大丈夫かな?ってずっと思ってたもん。『やばい、やばい! 顔、死んでるから』ってステージ上でも言ってたよね」と明かす菅谷。
また、小日向は「受け入れてもらえるのかなっていう不安が結構あったんですけど、お披露目ライブでステージに立ったときにファンの皆さんの温かさを感じて、そこからキャンディzooとして頑張ろう!って、あらためて思えたお披露目ライブでした」と当時の決意を語った。
そして、菅谷の「この4人での最初で最後の曲になります。最初で最後はもったいないけど、目に焼き付けてください」という言葉の後は、2016年1月のワンマンライブで初披露した「Balloon Drive Over The Chocolate City」。菅谷がキャンディzoo加入後に初めて歌割りをもらったという、かわいらしさを前面に押し出した楽曲にファンは大喜び。
そしてメンバーによる最後のあいさつへ
会場のテンションを上げた後は、「Run!!」からの「アオイハル」でエモく本編は終了。続くアンコールでは、まず「Star Dreamer!!」を歌唱。そして、メンバーによる最後のあいさつへ。
柏木は「私が学業とアイドルの両立を諦めようかなって考えてたときに、かこちゃんが『何がそんなにつらいの?』って話を聞いてくれて、自分も話もたくさんしてくれて、仲良くなれて。だから、私が今ここに立っていられるのはかこちゃんのおかげだなって思っています」と、菅谷に感謝。
南は「加入してから約半年、短かったような長かったようなっていう感じなんですけど、ライブを重ねていくうちに赤色のペンライトを振ってくださる方が増えて、特典会ではたくさん褒めてもらって本当に幸せな半年間でした。私はまだまだアイドル人生を歩んでいくので、これからも応援よろしくお願いします!」と話す。
すでに泣き出していた小日向は、「私も初めてのアイドル活動だったんですけど、1つ1つのことが全部新鮮で、ずっと憧れてたことだったので、今でも鮮明に覚えています。私が半年間見させてもらった景色は、一生の宝物です。本当に、ありがとうございました!」と涙ながらにコメント。
そして、ラストは菅谷。2018年に山本丕見子、西里梨奈、坂牧佑菜という3人の初期メンバーが卒業した後、片山結愛と2人でキャンディzooという存在を守り、仲原と橋本りょうか加入後は先輩としてグループを支えてきた菅谷。2019年に一度はグループを卒業したが、片山の卒業後に復帰し、この日まで約2年間にわたって、先輩メンバーとして後輩たちの背中を押し続けていた。
その菅谷は「みんなといた6年は長いけど意外とあっという間で、みんながかなえさせてくれた夢もいっぱいあって幸せだなって思いました。これからはメンバーも、ファンのみんなも、それぞれ新しい道に進んでいくと思うんですけど、ここにいないふーみんも、私たち4人も、ファンのみんなも楽しいと思える道を進んでいってくれたらうれしいなって思ってます。本当に今日は足を運んでいただき、ありがとうございました!」と、彼女らしく笑顔で話した。
MC後の「ホライズンブルー」では、誰もマイクを持っていないのに、なぜか聞こえてくる歌声…それは、本来ステージにいるべき仲原の歌声。キャンディzooを支え続けてきた仲原も一緒にステージに立っている!と感じられるエモい演出を経て、ラストは「Run!!」。ここまで過去の楽曲を歌うなど、グループの歴史も感じさせてきたが、ラストは現メンバーによる今1番のキャンディzooの姿を見せ、キャンディzooのライブらしい温かい雰囲気の中、最高の笑顔でラストライブを締めくくった。
ライブ後に行われた最後の特典会では、終了後にメンバーが会場に残った大勢のファンに向けて「ありがとうございました!」と最後のあいさつ。ファンによる万雷の拍手の中、4人はキャンディzooのメンバーとしての活動を終え、同時にキャンディzooの約9年にわたる歴史に幕を下ろした。