上白石萌音、深津絵里、川栄李奈がヒロインのバトンをつないできた連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)。第109回では、アニー・ヒラカワ(森山良子)の過去が明らかになった。(以下、ネタバレがあります)
アニー、ラジオで日本語を話す
第109回、るい(深津)とひなた(川栄)は岡山にいた。かつて安子(上白石)がジャズに触れた同じ会場で、クリスマスフェスティバルに出演するためだ。その会場の一室で、ひなたはラジオを聴いていた。
ラジオにゲストとして登場したのは、条映映画村で働くひなたとたまたま知り合ったハリウッドのキャスティングディレクター、アニー・ヒラカワ。パーソナリティ・磯村(浜村淳)の「アニーさんは1925年、シアトルに生まれた日系アメリカ人なんですね?」という問いかけにアニーは「That‘s right」と答え、トークは滞りなく進んでいた。
しかし徐々に歯切れが悪くなり、1939年の映画「棗黍之丞 仁義剣」の話題になると、アニーは急に押し黙った後「…見ました。1939年、昭和14年に、私は『棗黍之丞 仁義剣』を、見ました。後に夫になる人と…」と日本語で語り始めた。
「なんでこねえなことに…」
そこからアニーが語り始めたエピソードは紛れもなく“安子編”で描かれた安子とるいの物語。戦後、娘を連れて夫の実家を出たこと、娘の顔に傷をつけてしまい夫の実家に戻ったこと。アニーは「るい…るい…。お母さん、あれから何べんも考えたんよ。なんでこねえなことに、なってしもうたんじゃろうって。私ゃあただ、るいと2人、当たり前の暮らしがしたかっただけじゃのに…」と岡山ことばでるいに語りかけた。
NHK出版
発売日: 2021/10/25