上白石萌音、深津絵里、川栄李奈がヒロインのバトンをつないできた連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)。第110回では、ひなた(川栄)の背中を押す伴虚無蔵(松重豊)、そして、るい(深津)を励ます一子(市川実日子)の言葉がしみじみと味わい深い回となった。(以下、ネタバレがあります)
「誰かのことを思ってやる、それだけでいい」
第109回で、アニー(森山良子)こそが安子であることが判明した。第110回では、アメリカに帰国しようとするアニーをひなたが追いかける展開が描かれた。
岡山では、アニーあらため母・安子のラジオでの独白を聴き、ステージを目前に控えたるいの心が揺れていた。
「お母さんに届けるために歌うつもりやった。けど…お母さん自身がもう私に会わへんて決めてるんやったら、歌う意味あるんやろうか…」とつぶやいたるい。ステージを見に岡山まで駆けつけた一子はるいのために茶をたて、「私にもわからんわ、そのお茶に意味があるのかどうか。けどな、意味があるのかないんかわからんことをやる、誰かのことを思ってやる。それだけで、ええんとちゃう?」と語りかけた。
虚無蔵、2022年も元気に登場
一方、第110回冒頭では、2022年現在のひなたが迷っていた。NHKからラジオ英語講座の講師を依頼されたのだ。久しぶりに映画村を歩きながら思いを巡らせていると、「おひなではないか」と虚無蔵に声を掛けられた。
「堅固で何より」と、竹刀を担いで相変わらず元気そうな虚無蔵。思い悩むひなたの心境を見抜き、「なんぞあったか」と問いかけた。
NHK出版
発売日: 2021/10/25