5月13日(金)に全国公開されるウルトラマン55周年記念作品「シン・ウルトラマン」の完成報告会が5月2日に都内で行われ、神永新二役の斎藤工、浅見弘子役の長澤まさみ、田村君男役の西島秀俊、そしてメガホンを取った樋口真嗣監督が登壇した。
斎藤「すごく活字がいっぱいという感じでした(笑)」
同作は、現代日本を舞台に誰も見たことのない“ウルトラマン”が、初めて降着した世界を描いた空想特撮映画。ウルトラマンになる神永と彼の所属する防災庁の専従組織・通称「禍特対」(カトクタイ)が、巨大不明生物・禍威獣(カイジュウ)との戦いを繰り広げる。企画・脚本は「シン・ゴジラ」を手掛けた庵野秀明、主題歌は米津玄師が担当する。
映画の完成報告ができる感想について斎藤は「仕上げに注力して下さったスタッフの皆さんの思いが詰まっています。完成まで3年かかりましたがこの期間が必要だったんじゃないかなと、映像を確認して思いました」と力強く答えた。
長澤「想像が追い付かなかったです」
さらに、脚本を読んだ当時を振り返って「あまりの活字の量に、僕ごときが理解できるものではない、と一度(本を)閉じた記憶があります。台本に書かれた因数分解のような複雑かつ壮大な物語は、自分の想像が追い付かない世界観だったので、制作陣の方に委ねた部分が大きかったですね。役に寄り添った参考資料がそれぞれのキャラクターにあって、すごく活字がいっぱいという感じでした(笑)」と本音を明かすと、長澤も「本当に活字が多くて想像が追い付かなかったです。今日、出来上がった映像を見て、こんなふうになるんだって思うことがたくさんあって、一度見ただけでは理解ができないので、何度か映画館に行かなければと思いました」と語った。
撮影時のエピソードについて聞かれた西島は「とにかくカメラが多くて、何台あったんだろうっていうくらい。スマホだけでも6台あって、それも含めて17台。記録さんが何をどう記録しているのか分からないなと思って(笑)。でも、それだけすごい人たちが結集していろいろな角度から撮っていたので、最先端の撮影現場でみんなの想像が自由に出せる場にいるんだなと感じて毎日が楽しかったです」と回顧した。
カメラの台数で話が盛り上がると、樋口監督は「回せるだけ回すという考えだったんですけど、今思うとお芝居に集中する環境を奪っていたということですよね」と苦笑い。「そういうことじゃないです(笑)」とキャストが必死にフォローすると、続けて「撮影した映像をよく見ると『あれ、カメラじゃないの?』と映り込みの失敗もたくさんあったんですけど、撮影したデータ自体は大収穫でした」と自信を持って答えた。