小栗旬“義時”に“鬼”を止めることはできない…市川染五郎“義高”の悲劇に視聴者嘆息<鎌倉殿の13人>

2022/05/02 15:10 配信

ドラマ レビュー

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第17回場面写真 (C)NHK

小栗旬主演の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)の第17回「助命と宿命」が5月1日に放送された。木曽義仲(青木崇高)の嫡男・義高(市川染五郎)の存在を危険視した頼朝(大泉洋)の動きに、義時(小栗)が胸を痛める展開となった。放送後のTwitter、トレンドランキングは番組タイトルが1位になり、多くの言葉がランクインすると共に、視聴者からは不穏な空気が漂う義時の周囲を心配する声が多数上がった。(以下、ネタバレが含まれます)

頼朝「鬼にならねばならぬ」

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第17回場面写真 (C)NHK


三谷幸喜が脚本を務める「鎌倉殿の13人」は、源頼朝に全てを学び、武士の世を盤石にした男・北条義時(小栗旬)と、彼を中心に鎌倉幕府将軍“鎌倉殿”を支えた13人の家臣団の生きざまを描く物語。第17話のあらすじはこうだ。義経(菅田将暉)の軍略がさえわたり連勝に沸く鎌倉方。しかし、義仲の討伐により鎌倉に再び暗雲が立ち込める。頼朝は、戦勝報告のため範頼(迫田孝也)とともに鎌倉へ戻っていた義時に、義仲の嫡男・義高の処断を命令。義高の妻である大姫(落井実結子)を思う政子(小池栄子)は憤り、義高を救うため奔走する。一方、頼朝に試された義時は八重(新垣結衣)ら家族のことを思い、気が重くなる。義時にしてみれば、頼朝に逆らえば鎌倉で生きてはいけないのだ。

頼朝が「人の世を治めるには、鬼にならねばならぬ」と自分に言い聞かせるようにセリフを吐くシーンがあった。頼朝は父を平家に殺され、その恨みが消えておらず、それは義高も同じであると考えていた。「あやつの恨みは必ず万寿に降りかかる。今のうちに根を絶っておかねばならぬのだ」と、若い義高が今後自分に牙をむいてくることを恐れたのである。

義仲が遺した息子・義高への思い


巴(秋元才加)は義仲が記した「鎌倉殿を敵と思うな」という手紙を手に、義時と政子に連れられて義高の監禁されている部屋に来た。義仲が、平家討伐をなせるのは鎌倉殿しかいないと考えていたことを語り、義高にはどうか生きてほしいと伝えた。

義高は、武田信義(八嶋智人)と忠頼(前原滉)からは「頼朝を倒そう」と言われ、心では義時のことも信じられず、八方塞がりとなり監禁部屋を飛び出した。それを聞いた頼朝は御家人たちに義高を捜索させ、見つけ次第「首をはねてしまえ」と命じて大騒ぎになる。

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