アニメ「忍たま乱太郎」(毎週月~金曜夜6:50-7:00、NHK Eテレ、以下「忍たま」)が、今年2022年で放送30年を迎えた。主人公である忍者のたまご、乱太郎・きり丸・しんべヱの3人が、忍術学園で一人前の忍者を目指す日々を描く本作。子どもにも大人にも愛される「忍たま」は、どのように作られてきたのか?「忍たま」アニメの制作プロダクション・亜細亜堂で、第2シリーズから第29シリーズまで監督を務め、放送中の第30シリーズではアニメーション監修を担当する河内日出夫さんに、なぜ「忍たま」がこれほど続いたのかを聞くと、「笑い」を大切に描き続けたアニメのこだわりが見えてきた。
NHK最長寿アニメとなった理由は「笑いをテーマにしたこと」
「忍たま」は今年で放送30年、NHKアニメ作品の中でも最長寿作品となる。河内さん自身、放送が始まった当初、これほど長く続くとは思っていなかったという。
「第1シリーズは週1回の30分完結アニメで、僕が監督になった第2シリーズから、月曜から金曜の毎日放送に変わったんですが、毎日放送と聞いてびっくりしました。本当にやれるんだろうか、こりゃあ大変だぞ、というのが最初の印象でしたね」(河内さん、以下同)
元々、主題歌を手掛ける作曲家・馬飼野康二さんのお子さんが、原作マンガ「落第忍者乱太郎」のファンだったことから、馬飼野さんが企画書を持ち込み、アニメ化されたという秘話もある本作。河内さんは「忍たま」の魅力を以下のように分析する。
「忍たまは、『忍者』『学園』『ギャグ』という3つの要素を兼ね備えていて、ヒットする要因がそれぞれにあるんです。忍者という特殊な存在の魅力、学園生活への共感、そして登場するキャラクターそれぞれの、お笑いの方のような強烈な個性。その中でも、長く続いた一番の要因は、『笑い』を大きなテーマに掲げたことだと思います。1本1本をいかにしておもしろく、笑えるものにするかという努力を積み重ねてきた作品です」
原作「落第忍者乱太郎」は、時代考証を丁寧に行った作品ゆえに、シビアな設定もある。例えばきり丸はいくさで両親を亡くした戦災孤児であり、また時には忍者という命がけの仕事の厳しさも表現される。アニメでは、もちろん原作が持つこれらの世界観を大切に描きつつも、オリジナル回を豊富に制作し、一貫して「笑い」を大事にシリーズを作り上げてきた。
「忍たま乱太郎」
「忍たま30ベストコンビ投票」https://www.nhk.or.jp/anime/nintama/nintama30/
※投票は5月8日(日)夜11:59まで
スペシャルアニメ「100%勇気!ドクタケ出城をやっつけろの段」
2022年5月4日(水・祝)朝9:00-9:30 NHK Eテレ
2022年5月8日(日)昼3:50-4:20 NHK Eテレ(再放送)
NHKプラスにて見逃し配信あり
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