<ドラマアカデミー賞>助演男優賞は「カムカムエヴリバディ」松村北斗『稔のセリフが、物語終盤までみんなの原動力に』
物語終盤まで登場人物たちに影響を与える役どころ
2022年1~3月放送ドラマを対象に開催した「第111回 ザテレビジョン ドラマアカデミー賞」の受賞者を発表中。助演男優賞を受賞したのは、連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(NHK総合ほか)の松村北斗。上白石萌音演じる初代ヒロイン・安子と結ばれる稔を演じ、「白軍服が似合い、昭和の優等生に見えるクリーンさが際立った」とフレッシュな魅力を放った。また退場後も回想シーンで度々登場したほか、物語終盤まで登場人物たちに影響を与える様子が描かれ、視聴者にとっても強い印象を与えた。
受賞を受けて松村は、「ありがとうございます。うれしいです。雉真稔は登場期間よりも回想シーンの方が多かったのに、“印象深かった”“ハマり役”と言っていただけ、ありがたい限りです」と感謝。
稔が後の登場人物たちにも影響を与えたことにも触れ、「稔の『どこの国とも自由に行き来できる。どこの国の音楽でも自由に聴ける。自由に演奏できる―』というセリフが、物語終盤までみんなの原動力になっていたことには驚きました」。一方、「撮影中はセリフを覚え、稔の気持ちを考えることに必死だったので、こんなに重要なセリフだったの!?と後で思いました(笑)」と本音も明かす。
撮影現場の様子についても聞くと、「安子ちゃん役の上白石萌音さんに引っ張っていただきました。上白石さんのお芝居を受けて動くとき、彼女が言ったセリフに返すときが一番気持ち良くできたので」と上白石との共演を振り返った。
本作は最優秀作品賞をはじめ5部門で受賞。松村は「すごいですね。でも、だからこそ怖いなとも思いました。僕自身は出演前後でそんなに変わってないのに、周囲からの評価が一気に高まった気がするので…」と反響の大きさに苦笑しながらも、「しかし、またハマり役と言ってもらえる役に出合えるように、音楽活動と並行して次に向かえたらと思っています」と今後の意気込みを語っていた。
(取材・文=及川静)