SFサスペンスアニメ「サマータイムレンダ」(毎週木曜深夜0:00-0:30ほか、TOKYO MXほか)。4月よりスタートしており、現在は2クールにわたる全25話のうち第8話までが放送され、謎の存在“影”について徐々に明らかになってきた。原作漫画の完成度の高さに加え、アニメならではの映像表現で面白さを増した同作を解説する。(以下、ネタバレがあります)
原作は累計閲覧数1億3000万回の同名漫画
同作は漫画誌アプリ「少年ジャンプ+」(集英社)にて2021年まで連載され、累計閲覧数1億3000万回を獲得した田中靖規による同名漫画が原作。主人公が幼なじみの死をきっかけに、生まれ故郷である和歌山県の離島・日都ヶ島に伝わる謎の存在“影”と死闘を繰り広げ、真相を解き明かしていく。
主人公・網代慎平の声を花江夏樹、海難事故で落としてしまう慎平の幼なじみ・小舟潮を永瀬アンナ、潮の妹・澪を白砂沙帆、慎平が島に向かう船の中で出会った女性・南方ひづるを日笠陽子が務める。
TOKYO MX、BS11、カンテレ、九州朝日放送、アニマックス、J:テレでの放送の他、ディズニープラスにて見放題独占配信中だ。
原作でコミック全13巻・139話にわたった物語を、アニメでは全25話で完結まで描き切る。アニメの渡辺歩監督は、原作について「一気に読めてしまう疾走感は他にない魅力」と語り、その疾走感はアニメ制作のうえでも力を入れているとのこと。SF、得体のしれない怪物という伝奇もの、アクションと、さまざまな要素が絡み合って展開する。
冒頭から一気に引き込む映像の力
物語は、慎平が2年ぶりに島に戻る船の中から始まる。美しい海の上を進む船。慎平目線で映し出された先に現れたのは、水着姿の金髪の女の子。これが潮だ。彼女が「ちょっと目をつぶって」と言い、手をかざすと、画にノイズが発生する。そして、「慎平、ちゃんと私のこと見つけてよ。澪のこと、守っちゃってね」と告げると、ノイズが激しくなって…というところで、慎平は目を覚ました。
“ノイズ”にあたる部分は原作漫画ではモザイク調で表現されている。アニメならではの手法として、原作よりもデジタルな世界を思わせる不思議さが強調された始まりに、一瞬にして引き付けられる。
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/summer-time-rendering
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