柄本佑&鈴木杏&平野啓一郎氏、『空白を満たしなさい』の見どころを語る!「これは、生きることの希望を取り戻すための物語です」
土屋千佳役・鈴木杏 コメント
ーー今回演じた千佳の印象はいかがですか?
千佳は決して強くはないけれど、強くあろうと思っているし、周りに強くさせられてしまった所もある人。徹生さん(柄本)のいなかった3年間で得た強さと、徹生さんが戻ってきてから、また違う強さも芽生えていくのですが、本当は誰かに支えてもらわないと立っていられないような人なんだと思います。けれど、それをなかなか「よし」とされない人生なのかと。
温かい家庭を作ろうと、できることはできるだけ完璧に近い形でやってきた人です。もちろん徹生さんがいなくなった後も、 息子の璃久に対しては理想のお母さんとして、徹生さんのような明るい存在でいようとしたのだと思います。
ーーもしドラマのように、自分の愛する人が生き返ったら?
私はやっぱり抱きしめたいって思います。まず抱きしめて、そこから話を聞いたり話をしたりするのだと思いますが、まずは触れたいです。
ーー撮影中で印象に残っていることは?
柄本佑さんとがっつりお芝居できたことがうれしかったです。シリアスなシーンが続いても、休憩中はとても朗らかで、現場全体を大きく支えていて、愛される役者さんってこういう人のことを言うんだなぁと感動しました。
ーードラマの見どころを教えてください。
ドラマは「これはどういうことなのだろう」という謎に満ちたところから始まるので、それがだんだん分かっていくところの面白さがあると思います。また、徹生さんの視点、千佳の視点、佐伯(阿部サダヲ)の視点......どの人物の視点でこのドラマを見るかで、感じ方が全然違うと思います。自分が出ていないシーンも結構多いので、出来上がった作品を見た時にどういう風に感じるのか、すごく楽しみです。