閉じる

上田誠氏、ターニングポイントは「ヨーロッパ企画の『サマータイムマシン・ブルース』初演」

2022/09/14 19:06

「四畳半タイムマシンブルース」脚本の上田誠氏にインタビューを行った
「四畳半タイムマシンブルース」脚本の上田誠氏にインタビューを行った(C)2022 森見登美彦・上田誠・KADOKAWA/「四畳半タイムマシンブルース」製作委員会

2010年にTVアニメ化された森見登美彦氏による小説「四畳半神話大系」と、舞台で4度公演され、実写映画化もされた上田誠氏の戯曲「サマータイムマシン・ブルース」が“悪魔的融合”を遂げて誕生した「四畳半タイムマシンブルース」がアニメ化。9月30日(金)より3週間限定で全国公開され、ディズニープラスにて、9月14日から配信限定エピソードを含む全6話が順次独占配信される。このほど、TVアニメ「四畳半神話大系」にも参加しており、本作でも脚本を担当しているヨーロッパ企画の代表・上田誠氏にインタビューを実施。時間SFものの魅力や個人的に好きなキャラクター、演劇にのめり込んでいた大学時代の思い出と自身のターニングポイントなどを語ってもらった。

本作の舞台は、灼熱の京都。壊れたクーラーのリモコンを巡り、大学生たちが突如出現したタイムマシンで昨日と今日を右往左往する様がコミカルに描かれる。

混ぜ方さえ失敗しなければ最高の掛け算になるだろう

「四畳半タイムマシンブルース」より
「四畳半タイムマシンブルース」より(C)2022 森見登美彦・上田誠・KADOKAWA/「四畳半タイムマシンブルース」製作委員会

――劇場公開と配信が近付いてきた現在の心境をお聞かせください。

今回の作品は相当面白いんじゃないかなと思っているんですよ。もともと「四畳半神話大系」は素晴らしく面白いですし「サマータイムマシン・ブルース」も自分が作った作品の中では再演を繰り返したりして長らく練り上げてきた作品。

プロット的にも強度があると思っていて、その2つの混ぜ方さえ失敗しなければ最高の掛け算になるだろうなと。それを森見さんが見事にうまく小説にされているなという印象。アニメも手練れのスタッフの皆さんが面白い作品に仕上げてくださいました。

――タイムリープものはクセになる面白さがありますよね。

そうですよね。「四畳半タイムマシンブルース」は、ほとばしる青春の躍動と緻密なパズルが同居しているなと思います。今回は脚本として参加していてなかなか冷静に見られないところもありますけど自信がある作品です。

――アニメ化するにあたって、原作者の森見登美彦さんといろいろ話し合ったと伺っていますが具体的にはどんなお話を?

森見さんとは日頃から何となくお会いすることが多いんです。年末には必ず万城目学さんが主催してくださる形で忘年会をやっていますし、僕の劇団の公演も見に来てくださったり。仕事をご一緒した時にも話をすることがあるので、どれが打ち合わせなのかはよく分からないんです。

森見さんが「四畳半タイムマシンブルース」を書く時には編集担当の方からご連絡頂いて、しっかりとした手順で進んでいきましたし、アニメ化する時もアニメチームから正式に脚本の依頼を頂いて。そんなふうに仕事としてのプロセスは踏みつつも、仕事じゃない時にいろいろ話したことを踏まえた上で小説や今回の脚本が出来上がったという感覚です。

小説が出来てアニメ化になるプロセスというのはお互いにあうんの呼吸というか、森見さんも僕も「これでいいです」という感じでスムーズに決まったと思います。

――今作の脚本を書く上で意識した点はありますか?

登場人物たちが下鴨幽水荘という狭くてクローズドな場所からほとんど出ないんですよ。もちろん銭湯に行ったりして外に出ることもあるんですけど、結構な時間を下鴨幽水荘で過ごす。「四畳半神話大系」の記憶を掘り起こしてみて、そんなに広いアパートではなかったよなって。そこに10人ぐらいが集まるシチュエーションって成立するのかなと。

大体僕が書く群像劇を映像化する時は人のレイアウトに苦労することが多いんです。廊下っぽいスペースに10人いて、これをどうやって並べるのかとか。今回も暑い中、狭い空間に10人ぐらいが集まって「あ~だ、こ~だ」言いながら動き回るんですけど、それが面白く絵作りされていて楽しかったですね。

小難しい話ではあるんですけど心置きなく書いた

「四畳半タイムマシンブルース」より
「四畳半タイムマシンブルース」より(C)2022 森見登美彦・上田誠・KADOKAWA/「四畳半タイムマシンブルース」製作委員会

――複雑な時系列は、ちょっと油断すると分からなくなりそうですね。

アニメの世界において、時間ものやタイムリープものに対するお客さんのリテラシーがものすごく上がってきていると思うんです。20年前とかは全然はやっていなかったんですけど、今は「パラレルワールド」や「世界線」という言葉が普通に使われるようになったんですよね。いい意味で、もともとハードな領域だった時間SFものがいわゆるマニアだけではなく一般のお客さんたちにも浸透してきているのかなと思っています。

だから、小難しい話ではあるんですけど心置きなく書いた感覚はありますね。アニメが好きで、森見作品や時間SFものに興味がある方ってそれなりにいらっしゃると思うんですよ。そういう人にはたまらない作品ですし、そんなお客さんたちができるだけたくさんいてくれたらいいですね。

下に続きます

「ディズニープラス」期間限定1カ月間199円

2022年9月8日に実施された「ディズニープラス・デイ」を記念し、9月8日~9月20日(火)15:59の期間中、「ディズニープラス」に新規加入/再加入すると、最初の1カ月199円(税込)のウェルカムプライスにて利用可能。(※各種条件など詳細は公式サイト参照)

■【公式】Disney+(ディズニープラス)
https://disneyplus.disney.co.jp/

▼ ディズニープラス特集ページはこちら
ディズニープラス特集
四畳半タイムマシンブルース【電子特典付き】 四畳半シリーズ (角川文庫)
四畳半タイムマシンブルース【電子特典付き】 四畳半シリーズ (角川文庫)
森見 登美彦 (著), 上田 誠 (その他)
KADOKAWA
発売日: 2022/06/10
四畳半神話大系 四畳半シリーズ (角川文庫)
四畳半神話大系 四畳半シリーズ (角川文庫)
森見 登美彦 (著)
KADOKAWA
発売日: 2008/06/01

画像一覧
11

  • 「四畳半タイムマシンブルース」脚本の上田誠氏にインタビューを行った
  • 【写真】上田誠氏が「シンプルにヤバい奴」と評する樋口師匠ら個性豊かなキャラたち
  • 「四畳半タイムマシンブルース」ポスタービジュアル
  • 「四畳半タイムマシンブルース」より
  • 「四畳半タイムマシンブルース」より
  • 「四畳半タイムマシンブルース」より
  • 「四畳半タイムマシンブルース」より
  • 「四畳半タイムマシンブルース」より
  • 「四畳半タイムマシンブルース」より
  • 「四畳半タイムマシンブルース」より
  • 「四畳半タイムマシンブルース」より

関連番組

No Image

四畳半神話大系

出演者:浅沼晋太郎 坂本真綾 吉野裕行 藤原啓治 諏訪部順一 甲斐田裕子 

関連人物

  • No Image

    夏目真悟

  • No Image

    森見登美彦

  • No Image

    上田誠

関連ニュース

  • 夏目真悟監督にインタビューを行った

    夏目真悟監督、「四畳半神話大系」が一つの転機に「自信になりましたし、仕事も増えたんです」

    2022年9月13日18:15
  • 「四畳半タイムマシンブルース」の完成披露上映会に登場した吉野裕行、浅沼晋太郎、夏目真悟監督(写真左から)

    吉野裕行、“シャツ”のトークに入りそびれ「過去の自分に教えといてあげたい」

    2022年8月13日6:15
  • 「四畳半タイムマシンブルース」の完成披露上映会に登場した吉野裕行、浅沼晋太郎、夏目真悟監督(写真左から)

    浅沼晋太郎、吉野裕行との久々の掛け合いに「うれしくてNGを出した気がします」

    2022年8月13日5:30
  • 草彅剛のお気楽大好き!WEB

    草彅剛のお気楽大好き!WEB

  • 【秋ドラマまとめ】2022年10月期の新ドラマ一覧

    随時更新中!【秋ドラマまとめ】2022年10月期の新ドラマ一覧

  • アイドルにとって“恋愛”は悪?「ジルコニアのわたし」

    オリジナルコミック連載!アイドルにとって“恋愛”は悪?「ジルコニアのわたし」

  • 連載コラム「テレビお久しぶり」

    連載コラム「テレビお久しぶり」

  • 第113回ザテレビジョンドラマアカデミー賞

    投票〆切は10/4!第113回ザテレビジョンドラマアカデミー賞

  • ぼる塾の酒寄さんちょっと聞いてくださいよ

    第14回公開!ぼる塾の酒寄さんちょっと聞いてくださいよ

もっと見る