ジャニーズWEST・重岡大毅主演、入山法子共演のドラマ「雪女と蟹を食う」(毎週金曜深夜0:12-0:52、テレビ東京系)が佳境を迎えている。9月9日深夜に放送された第10話では、生への気持ちを取り戻した北(重岡)と揺るぎない“死”の気配を漂わせる彩女(入山)の対比がくっきり。冷たく心を閉ざし、妖気すら漂わせる彩女はいよいよ“雪女”となっていく。(以下、ネタバレが含まれます)
北、“生”への渇望を取り戻す
「雪女と蟹を食う」は、自殺を図ろうとしていた男性・北(重岡)が、孤独な人妻・雪枝彩女(入山)と、蟹を求めて北海道まで旅をするサスペンスフルなラブストーリー。監督は「全裸監督」(2019年)や映画「ミッドナイトスワン」(2020年)などを手掛けた内田英治らが担当。彩女の夫で小説家・雪枝一騎を勝村政信が演じ、第9話では彩女に死を決意させた一騎とのいびつな関係が明かされた。
そして第10話では、北と彩女がついに“最期の地”と決めた稚内にたどり着いた。旅をする中で彩女を愛し始めていた北は、同時に、生きることへの渇望も取り戻しつつあった。
「俺が見たいんです、彩女さんのドレス姿」
だがその思いは、彩女の中にもまだ残っているようだった。ホテルのブライダルサロンで純白のドレスに目を奪われた彩女。彼女の表情からウエディングドレスへの憧れを感じた北は、なんとかして彩女にドレスを着させたいとスタッフに掛け合った。
生きることは、何かをしたいと思うこと。北の「俺が見たいんですよ、彩女さんのドレス姿」という一言は、「生きたい」という言葉と同義だ。
北は、ホテル館内に飾られていた一編の詩の“人は生きねばならない”という言葉を目にし、その思いを強くした。<人間は、息を引き取る瞬間まで悪あがきをするように、生を渇望してやまない存在ってこと。彩女さん、あなたにはこの詩が響かないの?>と胸の中で問いかけた。