岡田将生がクズ過ぎる“痛男”に! “毒女”役の木村文乃と初共演
「ランチのアッコちゃん」をはじめ、数々のヒット作を生み出してきた人気作家・柚木麻子が2013年に発表し、自身初の直木三十五賞候補作となった恋愛小説「伊藤くん A to E」が、実写映画化を果たすことが分かった。
容姿端麗だが、自意識過剰で無神経過ぎる“痛男”伊藤誠二郎と彼に人生を振り回される女たち。
主人公・伊藤誠二郎を演じるのは、放送中の日曜劇場「小さな巨人」(TBS系)でもその存在感を際立たせる実力派俳優・岡田将生。
今夏には伝説の大ヒットコミックを映画化した「銀魂」「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」の公開を控えるなど、その確かな演技力で変幻自在にキャラクターを演じ分け、話題作の常連となりつつある。
そんな岡田が本作では、関わる女たちの人生を翻弄(ほんろう)する前代未聞の“痛男”を演じる。
とにかくモテる男なのだが、行き過ぎた自己愛から、関わる人すべてを不幸にしてしまう。イケメンなのに全く共感できず、応援できない新しい形のダークヒーローともいうべき難役に「演じられるのは彼しかいない」と、廣木隆一監督が白羽の矢を立てた。
そして、伊藤の存在に迫っていく崖っぷちの脚本家・矢崎莉桜には、作品ごとに異なる魅力を放ち、女優として名実共に一気に開花した感のある木村文乃。
洗練された美しさを持ちながらも親しみやすさを兼ね備え、高い好感度を誇る希少な女優として、映画・ドラマには欠かせない存在となっている。
本作で木村が演じるのは、プライドだけは高く、腹の奥で毒を吐き、他人の不幸を利用してまで返り咲こうとする崖っぷちの“毒女”という役どころ。
好感度最低の「痛男・伊藤」に立ち向かう存在として、「これまでのイメージとギャップのある、腹黒くしたたかな木村文乃が見たい」という廣木監督の願いで、今回のキャスティングが実現した。
新たな一面をスクリーンに焼き付け、初共演となる岡田と互いに“毒”を持って演技合戦に挑む。
そして本作でメガホンを取るのは、近年では「ストロボ・エッジ」「PとJK」など、青春恋愛映画での活躍が目立つが、もう一方で「ヴァイブレータ」(2003年)、「さよなら歌舞伎町」(2014年)など、深く人間心理をあぶり出し、海外でも高い評価を受ける実力派・廣木監督だ。
本作の「華やかな甘い恋愛模様に秘められた、心の奥に潜むそれぞれの毒を、廣木監督の手によって描き出してほしい」と考えた製作陣が熱烈オファー。“廣木ワールド”の真骨頂を発揮する。
そんな本作の物語は2つの視点で展開。伊藤がクズっぷりを発揮し、女性たちを振り回していく、まるでライブアクションを見るかのようなシーンの一方で、4人の女たちが「恋愛相談」で莉桜のもとに駆け込むさまが描かれる。
一見優しくアドバイスする莉桜だが、「こんな男のどこがいいのか」と、赤裸々で無様な彼女たちの悩みを心の中では毒づき、揚げ句新作ドラマのネタにしようと画策。
やがて2つの視点がクロスしていき、4人の女性を翻弄していた“痛男”が実は同一人物で、しかも莉桜が主宰するシナリオスクールに通う伊藤誠二郎だったことが明らかになる。
伊藤はこれまで、莉桜にとって優越感を持ち続けるために“飼いならしてきた”存在。そしてそこから、莉桜自身が、赤裸々に無様に伊藤と向き合うことになってしまう。
今まさに話題の本格派キャストと、実力派監督によるタッグが、どんな化学反応を見せるのか。
予測を裏切られ、見れば震撼する、いまだかつてない恋愛ミステリーが誕生する。
なお、撮影は7月下旬~約1カ月間、公開は2018年初春を予定している。
2018年初春 全国ロードショー