――では、一番の課題だと思ったのは何でしょうか?
やっぱり感情のコントロールですね。僕はせりふと共に涙が流れてしまったりするんですけど、朔はこらえるタイプだったので、そういうところをもっとコントロールできるようになりたいなと思います。
――共演者の皆さまの印象はいかがでしょうか?
これまで舞台に出演する時は年下が少なくて、年上の共演者が多かったんですけど、今回は年上の立場としているのが新鮮でした。
でも、年下だと思えないくらいみんな精神年齢が高くて、むしろ僕の方が年下なんじゃないかって思うくらい(笑)。
みんなの方が映像での経験も多いので、背中を見ながら追い掛けている感覚が強いかもしれないですね。
濱田(マリ)さんは感情のコントロールがすごくて、モニターから感情が飛び出してくる感じなんです。モニターを見ていて思わず泣いちゃいました、「すごいな…」って。
画面を越えて感情を放出できるお芝居をこんな間近で見られて幸せでした、勉強させていただきながら一緒にやらせていただけて本当に感謝してます。
――これまで舞台の出演が多かったかと思うのですが、舞台とドラマで違うと感じたことはありますか?
舞台はお客さんが同じ空間にいるので、僕は「今お客さんはこういう気持ちで見てるな」とか思いながら、お客さんの空気を借りてお芝居をよくするんです。
緊張していたら緊張に乗っかって芝居するし、リラックスしていたらリラックスに乗っかって芝居するし、苦しくて泣きたいとかも劇場の空気を感じで感情を動かされている部分があって、もちろん一緒に板の上に乗ってる役者さんから動かされることもあるんですけど、お客さんが生で見て空気を与えてくれる影響力って強くて大きいんですよね。
今回、その力に頼れないから本当に難しいなと思いました。
赤ちゃんが目の前にいるっていう設定で、でもカメラを赤ちゃんだと思ってそこに向かってせりふを飛ばさなきゃいけないですけど、でも目だったり表情、リアクションが返ってこないから、想像で「こういったらこうやって返ってくるのかな」って想像で演じるということが、すごく新鮮で難しかったです。
あらためて、映像って大変だなと思いました。
撮影入る前は全然つかめなくて、でも新太と裕貴は映像の経験も豊富でアウトプットの仕方がすごく上手だったので、ちゃんと“たっくん”“恭平”が仕上がっていて、僕だけ焦っていたこともありました。
でも現場に入った時に、カメラマンさんやスタッフさんが周りの方の空気を借りてお芝居したらうまくハマった気がしたので、これからはそれも自分の課題としながらやっていきたいなと思いました。
いろいろな葛藤がありながらお芝居ができる、ぜいたくな現場だなと思います。
――最後に第7話の見どころ、朔で注目して見てほしいところなどを教えてください。
朔に関しては少しでも人に関わることでマイナスの感情を受けることも多かったんですけど、それ以上にプラスに返ってくる感情だったり、内にこもってたら見えない景色が見えるということを、赤ちゃんを通して理解し始めていて、だからこそ新たな目標が見えてくるんですけど、元々の朔のように内向的な方が朔を通して一緒に成長してくれたらうれしいと思います。
激しく社交的な人間になっているわけではないのですが、晴大に対して唯一見せる顔だったり、多少「朔ちゃん、明るくなったかな?」と思える要素が感じられる回になっていると思います。
また、今恋愛とか片思いをしてる方は、華ちゃん(松井愛莉)やるいちゃん(相楽樹)に自分を置き換えて疑似恋愛というか…そういうのを楽しんでいただければと(笑)。
ゆとり世代、さとり世代は責任感がないように思われがちですけど、実はちゃんと責任を持って、意思を持ってるんだよっていうところを見せられたらと思っているので、不器用な3人だけど、どう現実に立ち向かって成長していくか、というところを応援しながら楽しんでいただけたらうれしいです。
――ありがとうございます!
第7話(5月31日)あらすじ
拓人らはテレビで幼児の誘拐事件のニュースを見て、晴大(室野慶心)がその誘拐された子供なのではないかと疑う。一方で、華(松井愛莉)らもニュースを見て怪しむが、拓人らは疑心暗鬼ながら何とかごまかそうとする。
そんな中、警察が聞き込みにシェアハウスにやってきて、3人は戸惑ってしまう。
次回の“3パパだより”は、大手商社に勤めるエリートで、3人のリーダー的存在である羽野恭平役の山田裕貴に直撃! 6月7日(水)昼0時に掲載予定!