11月23日(水・祝)より開幕する舞台「ツダマンの世界」に間宮祥太朗が出演する。作・演出・音楽を松尾スズキが手掛け、昭和初期から戦後にかけての日本を舞台に、主人公の小説家・ツダマン(阿部サダヲ)を中心とした人々の濃密な愛憎劇を描く本作。間宮はツダマンの元に押しかけ弟子となる豪商の三男坊、長谷川葉蔵を演じる。以前から松尾作品のファンだという彼に、6年ぶりの舞台出演となる本作への意気込みや稽古の模様を聞いた。また2022年は3クール連続でテレビドラマのメインキャストを務め、主演映画も公開と、乗りに乗っている印象の間宮。自身の現状について思うところを尋ねてみると、「勢いに乗るというより…すごく頑張って漕いでます」「自分では『キテる…のかな?』というくらい」と、冷静で客観的な分析を語ってくれた。
台本だけで面白いからこそプレッシャーも感じる
──舞台「ツダマンの世界」は松尾スズキさんが作・演出です。出演発表時には松尾さんの映画「恋の門」がお好きとコメントされていましたが、間宮さんの思う松尾作品の魅力はどこでしょうか?
松尾さんの作品は登場人物が一癖も二癖もあって、そんな人たちが絡み合って物語がドライブしていく感じが面白いなと思っています。
──では今回、松尾さんの作品に出演が決まったときはどう感じましたか?
シンプルにうれしかったです。僕自身ひさしぶりの舞台ですし、それが松尾さんの、しかも新作で、阿部サダヲさんが主演で。「飛び込んで楽しむしかない」と思いました。台本が出来上がるまでも楽しみだったし、出来上がった台本を読んだときも面白くて。ただ…台本を読んだときは、同時に「大丈夫かな」という気持ちもありました。台本だけで面白いからこそ、自分がその面白さをちゃんと体現できるかなって。
すべてが印象的な稽古、松尾スズキは「頭の中のメモリが多い」
──稽古が進んでいらっしゃいますが、現時点での手ごたえはどういったものですか?
プレッシャーを感じながら稽古に入りましたが、それがほぐれていくような感覚があります。台本に書かれていたものが目の前でどんどん形になっていく姿を見るのは楽しいですし、松尾さんの演出も面白いですし。穏やかに進んでいて、すごく良い雰囲気ですね。
──松尾さんの演出を受ける中で、特に面白さや新鮮さを感じた場面はどんなところですか?
今作は昭和初期から戦後にかけての物語。例えば芸者や軍人など、様々なキャラクターが登場するのですが、そういう役に対して「こういう感じ」と松尾さんが実際にやられる芝居にすごく納得がいくんですよ。「セリフの調子をこうすると、そう聞こえるんだ」というような気づきがあって。松尾さんが今まで蓄積されてきた頭の中のメモリが多いんだと思いますが、それがすごいです。
──共演者の方で特に印象的な方や、共演者との印象的なやりとりなどはありますか?
印象しかないです(笑)。「誰が」とか「どこが」とかじゃなくて、すべてが印象的で。自分が出ていないシーンを見ているのも楽しいです。
舞台「ツダマンの世界」
2022年11月23日(水・祝)~12月18日(日) 東京都・Bunkamuraシアターコクーン公式サイト
https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/22_tsudaman/
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