世界的な人気を誇るNCTは、日本での活動も展開している。今年6月には、韓国を起点としたグループ・NCT 127が日本でドームツアーを終え、11月からはNCT DREAMがアリーナツアーを行う予定だ。勢いづくNCTの冠番組を、日本で企画することとなったきっかけや番組の狙い、出演したショウタロウ・ソンチャンの魅力などをプロデューサーの室伏周平氏に尋ねた。
新たな魅力に出会うきっかけをどれだけ作れるか
――番組の企画のきっかけは何だったのでしょうか?
室伏氏:「Instagramの日本人男性部門でのフォロワー数No.1がNCTのユウタ」という文字に衝撃を覚えたのが初めだったと思います。正直、NCTという世界的グループを恥ずかしながら知らなかったんです。調べてみるとチームの在り方や、性別・国境などに囚われないコンセプトなど、今までにない全く新しい概念を持ったグループだということを知って、興味を持ちました。同時に、世界的にはすでにモンスター級の人気を誇っているこのグループのことを、日本には私のようにまだ知らない人もいて、今以上に大きくなる余白を残しているんだと思ったとき、新たな流行が生まれる兆しを感じました。そういったグループの進化を間近で見たいという思いもあり、この度番組を一緒にやらせていただくことになりました。
――収録を経て改めて感じたNCTの魅力について教えてください。
室伏氏:ご一緒出来たのは今のところショウタロウくんとソンチャンくんの2人なのですが、言わずもがなダンスのキレと呼吸の合い方は本当にすごかったです。事前にダンスが魅力と聞いていたのでMVなどを見ていましたが、目の前で見ると圧倒されました。
――ショウタロウさん、ソンチャンさんそれぞれの魅力についても教えていただけますか?
室伏氏:ショウタロウくんはチャレンジ精神と人柄、ソンチャンくんは何でもできるセンスと柔らかな雰囲気が魅力だと思います。
ショウタロウくんは「やってみます!」という姿勢で何でも率先してくれるので、隣のソンチャンくんもすごく心強かったと思います。もちろん全部がうまくいくわけではないのですが、まず飛び込んでいくメンタルがすごいですし、上手くいかなかったときも凹んで空気を悪くすることは一切なく、かわいい空気にしてくれるので、見ていて愛おしくなります。おいでやすのお2人やゲストもショウタロウくんのチャレンジを何度でも見守ってくれる、全員が味方になってしまう、そんな人柄を持ち合わせているのがショウタロウくんの強みだと感じました。
ソンチャンくんは対照的に、パッと振られたことが何でもできちゃう。物すごく器用で、才能に溢れているのを感じさせてくれました。それは会話でも発揮されていて、慣れない日本語の環境下においても「好きな食べ物は?」と聞かれて「野菜スティック」と答え爆笑をかっさらったり、さらには別の質問でその伏線を見事に回収したりと、素で話していただけかもしれませんが、天性の才だと思います。それだけ才能に溢れていながら、物腰柔らかで決して威張らず、柔らかく人と接することができるのもソンチャンくんの魅力だと思います。
――番組を制作するうえで、意図していたことはありますか?
室伏氏:彼らのレベルの高いパフォーマンスだったりオリジナルコンテンツでやられてきたことだったり、すでにファンの方々に魅力が知られている部分は、僕たちが安易に手を出すのではなく然るべきプラットフォームで育てられていくべきだと考えています。そして、僕たちができることは、今まで彼らがやったことがないものに一緒にチャレンジしていくことで、想定外の才能やかわいさなど、彼ら自身も知らなかった新たな魅力に出会うきっかけをどれだけ作れるかだと思っています。
――実際に、番組の反響をご覧になって、どうでしたか?
室伏氏:ファンの皆様の中にはNCTを昔から応援なさっている方も多く、望まれている内容とは少し違うこともあったかもしれませんが、「こんな一面もあるんだ!」といったような投稿を目にするとうれしかったです。
今後、もっともっとファンの方々も初めて見るような表情を届けていけるよう頑張るぞ、と励みになりました。