コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、爬虫類と暮らすブラック企業勤めのサラリーマンがとなりに住むギャルとの出会いをきっかけに新たな世界に1歩踏む出す漫画『となりの爬虫類くん』をピックアップ。
作者である山本まとさんはご自身も飼育している爬虫類の魅力をリアルに伝えていると話題を集めている。また、山本まとさんがこの作品を11月18日にTwitterに投稿したところ、3.6万以上(12月5日現在)の「いいね」が寄せられ反響を呼んだ。この記事では、山本まとさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
"チグハグ"コンビの掛け合いや爬虫類の魅力をたっぷり詰め込んだ本作
ブラック企業に勤めて5年、毎日会社を行き来するだけの生活を送る辰巳(たつみ)。築50年のアパートでともに暮らす爬虫類だけが唯一の癒しだった。カメレオンの散歩コースをつくっていたある晩、玄関のチャイムが鳴り、ドアを開けると見知らぬギャルが立っていた。
訪れたのは、いつも仕事帰りに寄るコンビニ店員でありとなりの部屋に住むという虎谷(こたに)だった。レジに忘れていたスマートフォンを届けてくれたのだ。虎谷は部屋の中の"あるもの"を見かけると急に、自分の部屋へと戻っていった。
やっと平穏を取り戻した辰巳が部屋へと戻ると、虎谷は戻ってきて、辰巳の手を引きながら外へと連れ出したのだった。「死んじゃダメだよ」の一言で辰巳はハッと思い出し、部屋からのぞいていた縄の正体を打ち明ける。空回りを反省する虎谷だったが、爬虫類の魅力に引き込まれ…
虎谷とのひょんな出会いをきっかけに辰巳の世界が徐々に広がっていく様子を描いた本作。爬虫類のかわいさや魅力を存分に表した描写も話題を集め、Twitter上では「爬虫類も話も好き」「続きが気になる」「絶対神作の予感!」「虎谷かわいすぎて無理」「うちの子(爬虫類)も見て!」など、多くのコメントが寄せられ反響を呼んでいる。
「爬虫類に全く関心がなかった人の入口になるような作品になれば」作者・山本まとさんが創作の裏側を語る
――『となりの爬虫類くん』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
今までは比較的王道の少女漫画を描いていたのですが、新しいところで新しい題材に挑戦したいと思ったことがきっかけです。私自身爬虫類が好きで飼育しているので、その魅力を伝えたいという気持ちから考えました。はじめ担当さんには「爬虫類!?」と驚かれたのを今でも覚えています。
――『となりの爬虫類くん』では、個性豊かな爬虫類たちがリアルに描かれていますが、作画する上でこだわっている点や心がけていることがあればお教えください。
リアルさの中に私が感じているかわいさや魅力も落とし込めたたらいいなと思って作画しています。はじめはデフォルメにするか担当さんと少し悩んだのですが、今の雰囲気にして良かったと思っています。
――『となりの爬虫類くん』に込めた思いがあればお聞かせください。また、この作品を通して読者に伝えたいことはありますか。
爬虫類を好きな人にはもちろんですが、爬虫類に全く関心がなかった人の入口になるような作品になればいいなと思っています。専門用語をわかりやすく砕けた表現にするなど、担当さんと一緒にできるだけ分かりやすくなるように考えています。
――『となりの爬虫類くん』は、これからも連載でお話が続いていきますが、今後の見どころをお聞かせください。
ぼんやりと生活していた辰巳がななせと出会うことによって少しずつ世界が広がっていくさま、明るくなっていくさまに注目してもらえると嬉しいです。
――今後の展望や目標をお教えください。
『となりの爬虫類くん』は自分の創作の幅を広げるきっかけとなった作品です。今後も自分の「好き」を伝えられるような作品、全員には無理でもどこかの誰かに刺さる作品をつくっていければいいなと思います。
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
いつも応援ありがとうございます。pixivからの応援メッセージやコメント、自宅で一緒に暮らしている爬虫類の写真など本当に励みになっています。これからもがんばりますので、二人と爬虫類たちの生活を見守ってもらえると嬉しいです。