俳優の黒木瞳が12月13日に都内で行われた映画「魔女の香水」(2023年夏公開)公開決定記者会見に、桜井日奈子、宮武由衣監督、製作統括の菅原智美氏と共に登壇した。
映画「魔女の香水」とは
同作は、魔女が作る香水の香りによって夢を持ちながらも将来への希望を見失った女性が、自立への道に向かって真っすぐに成長していく姿を描く成長物語。
華やかなセレブたちが集まっているバンケットホールで派遣社員として奮闘する若林恵麻(桜井)は、いつか正社員になって一流の仕事を与えられることを目標に頑張っていたが、後輩の見習い女性への上司のセクハラ行為を抗議したことで職を失ってしまう。自暴自棄になった恵麻は、声を掛けられた夜の街のスカウトマンに連れられ、白髪の美しく高貴な上品さを漂わせる女性・白石弥生(黒木)の香水店を訪れる。香りの世界に興味を持った恵麻は、「魔女さん」と呼ばれる弥生に誘われるまま店で働くことになる、というストーリー。
黒木瞳が魔女を演じるに当たって白猫の登場を提案
会見では、黒木が「(宮武監督から)『女性たちの背中を押してあげる映画を作りたい』というお話をいただきまして、お声を掛けていただいたことに感謝申し上げると共に、一緒に撮影ができたことをうれしく思いますし、作品が出来上がるのをとても楽しみにしております」とにっこり。
また、宮武監督の「(弥生は)思いっ切り当て書きですね」との言葉を受け、黒木は「監督の中での私のキャラクターがこういうイメージだったのだろうなというところで、すごく分かりやすかったですね(笑)」と明かした。
ほか、撮影について「監督がおっしゃったのは、『香水の力によって他人を幸せにできるという力があるのですが、自分が魔女であることをアピールするのではなく、他人から見たらそういうふうに見える』というようなことをおっしゃってくださったので、香水の力を借りて導いていけたらなと思いました」と振り返る。
さらに、魔女を演じるに当たって「いろいろな本を読んでみますと、黒魔女と白魔女というのがありまして、監督に『白猫を出したらどうか』と提案させていただいて、白猫が登場しております」という裏話も。
黒木瞳の意外過ぎる発言で一同仰天
そんな中、質疑応答で「好きな香り」について聞かれた黒木は「私が一番好きなのは、体育倉庫のにおいです。あのコンクリートみたいなにおいが個人的には好きです」と意外な一面を明かして、会場を騒然とさせた。
加えて、「宝塚時代はイヴ・サンローランのリヴ ゴーシュというのをずっとつけていたので、もう廃番でビンテージになっているのですが、そのにおいを嗅ぐと宝塚時代を思い出しますね。そして、宝塚を辞めたらにおいも変えようと思って、マダムロシャスのビザーンスという香水をつけているんですけども、それも廃番になりまして…(苦笑)。ですので、この作品を機会に次の新しい香りを選びたいなと思っております」と香水にまつわるエピソードを披露した。
◆取材・文=原田健