<終着駅シリーズ>の歴史に幕 主演・片岡鶴太郎、疑惑の女を演じた美村里江の覚悟を絶賛「“ヤバイぞ、これは!”としびれました」
12月22日(木)に「森村誠一ミステリースペシャル 終着駅シリーズ・ファイナル 十月のチューリップ」(夜8:00-9:54、テレビ朝日系)が放送される。放送を目前に控え、長らく主人公・牛尾正直(うしお・まさなお)刑事を演じてきた片岡鶴太郎からコメントが到着。改めて作品への思いを語ったほか、ヒロインを務めた美村里江の演技を絶賛した。
レジェンドミステリー「終着駅シリーズ」の歴史に幕
ミステリー界の巨匠・森村誠一氏の推理小説シリーズを原作に、1990年に誕生した「終着駅シリーズ」は、執念の捜査で事件の奥底に潜む真相に迫る、新宿西署のベテラン刑事・牛尾の活躍を描くミステリー。1990年に露口茂の主演で誕生し、第5作(1996年)から片岡がバトンを受け継いだ。
ミステリーでありながら一貫して“人間”を深く掘り下げる物語が支持を集め、30年以上にわたって回を重ねてきたが、22日のファイナル作品「十月のチューリップ」をもってついに完結。
ファイナル作品は第38作に当たるが、週刊誌記者・川村冴子(水野真紀)とのコラボ作「終着駅の牛尾刑事VS事件記者・冴子」シリーズ(計16作)などを合わせると、同作は片岡の主演50作目となる。
被害者は“神の手を持つ男”
そんな牛尾の歩みを締めくくる最終作「十月のチューリップ」では、“神の手”を持つといわれる心臓外科の名医が刺殺される事件が発生。牛尾は、第一発見者であるフラワーショップ店主・北野英子(美村)に容疑者の面通しを依頼するが、そのときの英子の証言に違和感を覚え、捜査を開始する。
やがて、英子の過去にいくつもの謎が隠されていたことが判明し、執念の捜査を進めた牛尾は、衝撃の真実にたどり着く。人間の“善と悪”、“生と死”を深く考えさせる、つらく悲しい事件が描かれていく。
片岡鶴太郎、美村里江の覚悟に敬服
片岡と美村は、2012年のNHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」で共演。当時から真摯(しんし)に演技に取り組む美村の姿勢に感銘を受けていたという片岡は、ヒロインが美村に決定したと聞いた瞬間、「ああ、もう大丈夫だ!美村さんなら受け止めてくださる」と、作品の成功を確信したと明かした。
フラワーショップのオーナーを務める英子は華やかなイメージの職業とは裏腹に、どこか影のある女性。その役作りのため、美村は、食生活で塩分を取らない、いわゆる“塩抜き”という方法でストイックに体を絞ったという。
そのことを聞いた片岡は、「塩抜きって、ボクサーが計量前、ガッと体重を落とす方法なんです。アルカイックスマイルで美しい美村さんが、中身はなかなかのボクサーだったとは!“ヤバイぞ、これは!”としびれましたね」と、覚悟を持って作品に臨んだ美村を絶賛した。