山下智久さんが完璧に仕上げてきた肉体に圧倒されました
“シーズン1”に引き続き、チシヤ(村上虹郎)やアン(三吉彩花)やクイナ(朝比奈彩)、ハートのクイーン・ミラ(仲里依紗)らが登場。さらに“シーズン2”では新キャラクターも注目で、中でもクラブのキング・キューマ(山下智久)は、アリス(山崎)に大きな影響を与える。
――新キャラクターの中で、山下智久さん演じるキューマが印象的ですが、撮影現場での様子を教えてください。
あれだけの肉体を維持するってすごく大変な作業だと思うので、そこを完璧に仕上げてこられた点に圧倒されましたね。アリスにとってキューマは、すごく大事なことを伝えてくれる役ですし、存在自体が人間なのか宇宙人なのかなんなのかっていう奇妙さがあるじゃないですか。山下さんが長年経験されてきた生き様みたいものを、キューマに乗せて伝えてくれたんで、すごい響きました。
あと現場では、山下さんは基本裸だったので、不思議な空気感でしたね。今まで山下さんのドラマをいろいろ見てきたので、現場の山下さんの姿は衝撃でした。気になって何を食べたらそんな体になるのか聞いてみたら、「鶏肉だよ」って言ってました(笑)。
――“シーズン1“に引き続き、佐藤信介監督とタッグを組まれていかがでしたか?
これだけ大きな作品の撮影にあたり、想像力を駆使しなくても体験できるように設定を用意してくれたり、臨機応変に細かい役者の気持ちに寄り添ってくれたりしたので、めちゃめちゃ役者陣としてはやりやすかったです。
だって、一つ場所が変わるだけでCGがものすごく変わってきたりするんだと思うんですよ。そこはちゃんと、「じゃあ、そっちに行きたくないよね」とか、「動きたくないよね」みたいな「じゃあ変えちゃおう」っていうことを、変な空気にせずやってくださって。やっぱり監督自身がすごく楽しんで現場にいるんで、みんなワクワクしてましたね。
あとは、監督が自分に任せてくれているなっていうのを感じながら撮影できたので、自分もしっかり自信持ってアリスとしてやろうって思えたというか。なんか、そういうのは嬉しかったですね。
――撮影現場を体感した山崎さん自身が、この作品を見る時に注目するポイントを教えてください。
現場ではワンカットワンカット撮っているので、やっぱりそれが作品としてつながった時にどういう風になっているんだろうってところですかね。自分が見ていないシーンもたくさんあるし、CGシーンで現場ではグリーンバックだったところとかがどうなっているのかとか。そういうのに注目しながら楽しんでます。
あと、実際撮影現場にいたはずなのに、これどうやって撮っているんだろうって思うとことかあるんです。「なに、これ?」「どうやって撮った?」「全部一から作っている?」とか、見ててわけわかんないなぁっていうカットもあったので、それがどのシーンか想像しながら観てくれても楽しいかもしれません。
「人生そのものがゲーム、だから人生が楽しい」
物語に登場する“げぇむ“は、トランプのマークごとにジャンルがわかれる。ハートは精神面をゆさぶられ、スペードは体力勝負。ダイヤは頭を使う知力型で、クラブは体力と知力、両方とも使う。
――4種類のゲームの中で、山崎さん自身が得意かも…と思う“げぇむ“はどれですか?
ちょっとでも考える方向をミスったら死んでしまうかもしれないので…。強いて言うならスペードの体力戦を頑張りたいですかね。いざとなって頼れるのは、肉体のような気がします。
――プライベートではゲームはお好きですか?
ゲームかぁ…人生そのものをゲームだと思っていますね。だから人生、楽しいです!
――最後に、この作品を通して伝えたいメッセージがありましたら教えてください。
どのキャラクターにもそれまでの生き方があります。極限状態に追い込まれた時にどうやって生きていくかって、それぞれの生き様があると思うんです。そこで支えてくれる仲間だったり、自分が大切だと思える人だったりが、“シーズン2”でちゃんとキーワードになっているので、「仲間の存在というのは大きい」とすごい思いました。
あとやっぱり気持ちですね。「生きたい」っていう気持ち、諦めちゃいけないっていうか。人生をどうとらえるか、この世の中をどうとらえて生きていくか…自分自身もすごく考えさせられた作品でした。アリスを演じて、自分自身がかなりポジティブになった気がしています。改めて世界を感じ、生きていこうと思ったので、そのへんもじっくり感じてほしいですね。
※「山崎賢人」の「崎」は、正しくは「たつさき」
◆取材・文=綱島深雪