俳優の鈴木亮平が1月19日、都内で開催された映画「エゴイスト」(2月10日[金]公開)のプレミア上映会に、宮沢氷魚、阿川佐和子、ドリアン・ロロブリジーダ、松永大司監督と共に出席。出演を決めたきっかけや、撮影の演出について語った。
映画「エゴイスト」あらすじ
14歳で母を失い、田舎町でゲイであることを隠して思春期を過ごした浩輔(鈴木)。現在は東京の出版社で編集者として働き、仕事終わりは気の置けない友人たちと気ままな時間を過ごしていた。そんな時に出会ったのが、シングルマザーの母を支えながら暮らす、パーソナルトレーナーの龍太(宮沢)。惹かれ合った二人は、満ち足りた時間を重ねていくのだが、彼らの前に思いもよらない運命が押し寄せる。
「無知だった自分に一から教えてくれた」
登場した鈴木は「いろいろな意味で非常に美しい映画ができました。ドキュメンタルタッチなんですけど、僕たち二人の空間にずっといたいっていう映画になっていると思います」と挨拶した。
出演を決めた一番の理由を聞かれると「おこがましいんですけど、原作を書かれた高山真さんと、作中の浩輔が自分に似ているなと思ったんです。『これはご縁じゃないかな』と少し思ったりもしたのが、最初の決め手でした」と回答。演じる上で惹かれた部分については「小説では『なぜ自分がこういうことをするのか』といった心情の部分が事細かに書かれていて、自分を客観的に見ているんです。でも、映画になったら心の声は書けないので『どうなるんだろう』っていう興味がありましたね」と述べた。
また、同作品には、鈴木と宮沢の役作りを支えるべく、LGBTQ+インクルーシブディレクター、インティマシーコレオグラファーが携わっている。これについて鈴木は「お二方がいなければ絶対に出来なかったと思うほど、頼りにしていた方々です」と言い、「ゲイの描写がリアルかどうかのチェック、その表現がリアルだったとしても、作品になった時に世間に与える影響はどうか、差別や偏見を助長しないかとチェックしてくれました。脚本の段階からも『この描き方はどうなんだ』って話しあったり、当事者を集めた座談会を何回も開いてくれて、無知だった自分に一から教えてくれました」と振り返った。