一難去ってまた一難…「村民」の不気味
署長が別の村への転勤を勧めてくれるが、ましろが学校の友達と離れたくないという意思を示したことで、阿川家は供花村に留まることを決めた。村の人たちとも普通に付き合いができるようになり、ようやく供花村の一員になれたかと思ったが、村の人たちが過剰に干渉するようになり、大悟たちの行動は常時監視されているかのように息苦しいものになっていった。
親切に接してくれていた供花村のリーダー的存在のさぶが、その息苦しさの元凶。何かあるごとに大悟や有希の前に現れ、助言をするふりをしてまわりくどく自分たちのルールを押し付けてくる。大悟が一言「めんどくせえ」とつぶやいただけで、瞬く間にその話は村中に広まり、しかも尾ひれが付いているので始末が悪い。実際、盗聴器を仕掛けたりしているので、大悟がキレるのも理解できる。
「食人」の真相とは
そんなふうに“後藤家の人たち”と“供花村の人たち”のどちらにも気を許せない状況の中、“顔を喰われた男”京介、オカルトサイトの運営者・宇多田(二階堂智)、来乃神神社の次期宮司・神山宗近(田中俊介)といった“食人”に関する鍵となる人物が現れ、さらにさぶの娘・加奈子(山下リオ)が核心に迫る情報(3年前に死産したが、本当は死んでなくて子どもを後藤銀に奪われた)を明かすなど、供花村の闇深い部分に手が届きそうなところまで来ている。
残すは第6話と第7話だけになったが、これまで以上に早い展開になっていきそうだ。キーパーソンとなる人たちと接したことで、大悟がどんな行動に出るのか注目したい。
◆文=田中隆信