コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、病気に冒され余命わずかな少女と、彼女の言動に翻弄されながらも惹かれていく死神の物語を描いた『死神の花嫁―余命7日からの幸福―』(スクウェア・エニックス)をピックアップ。
作者の一色箱さんが2022年12月21日に本作の第1話をTwitterに投稿したところ、読者を驚かせる予想外の展開と繊細な描写が話題を集め、4.7万以上の「いいね」が寄せられ反響を呼んだ。この記事では、一色箱さんにインタビューを行い、創作の背景やこだわりについてを語ってもらった。
余命を受け入れ笑顔で最期の日を迎える少女…予想できない“その後”の展開に反響
死期が近い人間に余命を告げ、時が来たらその魂を狩ることが役目の死神。ある日、美しい少女・愛枇の元を訪れた死神は、余命があと7日だということをいつも通り率直に伝える。泣き叫びながら命を乞う姿を期待するも、愛枇は「教えに来てくれたの？ありがとう」と笑顔を見せる。余命なら受け入れる、と笑って話す姿が気に食わない死神は、必ずその泣き顔を拝もうと毎日彼女の元を訪れることを決意する。
次の日、再び愛枇を尋ねた死神は、その身体にいくつもの花が咲いている姿を見かける。愛枇は“ブーケ・シンドローム”という治療法のない奇病に冒されていたのだった。自身の病気についてを明かしながら、余命少ない中でも死神の存在を怖がる様子も見せず、いつも優しく接してくる愛枇。笑顔を向けられ、初めて存在を肯定された死神は、彼女に対して複雑な思いを抱くようになる。
ついに最期の日を迎え、花に囲まれて倒れ込む愛枇。しかし、死神は鎌を振れずにいた。葛藤する中、魂を葬迎するためにやってきた“天使”を思わず攻撃し倒してしまい、呆然とする死神。そこに、息を吹き返し態度を豹変させた愛枇が「あんたに私は狩れないよ」と死神に予想外の言葉をかける…。
愛らしい笑顔で死神を翻弄する愛枇と、人間味のある優しい心を持った死神。予想外の展開と美しく繊細な表情描写も相まって、Twitter上では「ラストでびっくりしすぎてひっくり返りました」「予想を超えた展開」「そう来たか」「思ってた結末と違った」「この全てを見透かしたような顔…」「絵うますぎる」「ラストよすぎました」「たまらん」「めちゃくちゃ好き」などのコメントが寄せられ、反響を呼んでいる。
「細かい表情描写にドキッとしてもらえたら」作者・一色箱さんが語る創作の背景とこだわり
――『死神の花嫁―余命7日からの幸福―』はどのようにして生まれた作品ですか？きっかけや理由があればお教えください。
沢山アイデアを出した中で、「儚い印象なのに上手(うわて)な少女と、その少女に翻弄される男性」というイメージから始まりました。そこから更に熟孝していき、今のキャラクターやストーリーへとなっていきました。
――本作の第1話を投稿したツイートには4.7万以上もの「いいね」が寄せられ、話題をあつめています。今回の反響について率直なご感想をお聞かせください。
本当にありがたく、嬉しかったです。元々SNSで多くの方が読んでくださったからこそ書籍化できた作品なので、以前読んでいただいた皆さまにも、初めて読む皆さまにも届いて欲しいなという思いでした。
――病気に冒され余命宣告されても怖がらない愛枇と、そんな愛枇の魂を狩ることができずに惹かれていく死神、それぞれのキャラクターはどのように生み出されたのでしょうか？
元々のアイデアに既に2人の関係のイメージはあったので、そこからあまりぶれることはなかったと思います。愛枇は少し小悪魔的で強いけど放っておけない女の子で、死神はツンとしてるけど優しく甘い部分があるというところを大事にしています。
――本作では、愛枇と死神、それぞれの感情あふれる繊細な表情描写も印象的でした。一色箱さんにとって作画の際にこだわっている点や特に意識している点はありますか？
「どきっとしてもらえたらいいな」と表情の細かい調整を大事にしています。特に笑顔や照れ顔は、読者の皆さまに魅力的に見えて欲しいなと思っています。
――本作の中で、一色箱さんが特に思い入れのあるシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
第1話から「あんたを見ると ときめいて笑っちゃう」という愛枇の笑顔シーンです。「ゾクッ」と「ドキッ」を共に感じてもらいたいと思って描いていたのですが、すごく愛枇らしいシーンだなと思っています。
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
『死神の花嫁』に出会っていただけて本当に嬉しいです。皆さまの応援で支えられておりますので、少しでも良い作品でお返し出来るように頑張ります！
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
