1年前にドラマデビューしたばかりの當真あみが熱演
第1話からエースが作るケーキの大ファンということで登場していた水面。キュートな笑顔で、クールなエースにグイグイと物言う今どきの女子高生で物語に彩りをつけていたが、時折見せていた寂し気な表情は、父のことがあったのだった。
水面を演じる當真あみは、2006年生まれ。出身地の沖縄で2020年にスカウトされ、初仕事は2021年のCMで、2022年1月期の「妻、小学生になる。」(TBS系)でドラマデビューした。2023年に入り、本作のほか、情報番組「ZIP!」内の朝ドラマ「パパとなっちゃんのお弁当」(日本テレビ系)のヒロイン、そして大河ドラマ「どうする家康」(NHK総合ほか)にも出演が決定。6月には初の長編実写映画出演作となる「水は海に向かって流れる」が公開予定で、次世代を担う俳優として期待が高まっている。
交渉人のジョーカーが後ろ向きながら思わず仮面を取って、自らの声で怒りをぶつけたほどの悪い態度の嶋崎。鶴見辰吾の巧みな演技を、當真はしっかりと受け止め、優しかったころへの希望がありつつも、悲しみと絶望が渦巻く心の内を表情と声で見事に表した。ドラマ公式サイトで公開されているインタビューで明かしている泣きの芝居への挑戦も、心の揺れや変化が分かる繊細な良さがあった。
物語としても父親の命の選別をするというチャレンジングな面があったが、水面の気持ちをすくい取ってエースは手術を実行することとなった。當真はキーマンとして見事に役割を果たした。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
TCエンタテインメント
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