毒親な母に仕送りする真澄に律は優しく寄り添う
慌てて雑誌を隠すように抱えて否定しようとする真澄に、母は「ふーん。キモいけど羨ましいわ。男同士なら子どもできないでしょ」と、あまりに酷過ぎる言葉を投げ掛ける。それから真澄は環境を抜け出すために死ぬ気で勉強して大学に合格して進学することができた。
奨学金から母に仕送りしている真澄に律は「真澄は優しいね。でも、俺は自分のことを一番大事にしてほしいって思う」と言う。そして、タオルケットを真澄と自分を覆うように被せて「俺と年越ししよ」と優しく語り掛ける。律は紅白歌合戦を見て年越しそばを食べて、その後初詣しようと楽しい計画を話し、真澄もいいねと笑って応える。
二人で一つになってタオルケットにすっぽりと包まれ、この世に二人だけかのように寄り添う真澄と律の姿にほっこりとする。真澄の過去と家庭がつらいものであるだけに、真澄を支える律に安心させられる。このときの真澄にとって律がかけがえのない大切な存在であると痛感させられた。
◆構成・文=牧島史佳
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