佐藤健の繊細な演技が胸を打つ
言葉少なく、表情と手の動きで直木の最期を表現した佐藤健。真に迫る演技から目が離せなかった。命を突然奪われ、愛する人の笑顔をもう見ることができない痛切な思いが伝わってきた。
主演映画「世界から猫が消えたなら」では、脳腫瘍で余命宣告された主人公と一人二役で“悪魔”を演じたことがある佐藤。本作では“幽霊”という特殊な役どころを、悠依を見る慈しみに満ちた瞳や悲しみの表情、そして時にユーモラスなやり取りで見せてきた。
その丁寧な演技がファンタジーな物語を支えてきたなかで、今回の直木の“最期”の瞬間の演技は、幽霊になった理由の“思い残し”が悠依を心配する思いであることへとつながっていくことが感じられるものでもあった。
“思い残し”がなくなれば成仏するということから、本話で直木は消えた。だが、ラストでは悠依と会話も触れることもできる姿で登場。
それはどんな奇跡、はたまた夢なのか。佐藤が井上真央、松山ケンイチと共に説得力ある演技で最後まで見せてくれるに違いない。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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