吉高由里子が主演し、北村匠海と共演した「星降る夜に」(毎週火曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系) の第9話が3月14日に放送され、最終回を迎えた。鈴(吉高)、一星(北村)と特別な関係を紡いだ深夜(ディーン・フジオカ)の結末も反響を呼んだ。(以下、ネタバレがあります)
ドジな“深夜先生”に隠されていた思い
同ドラマは、のどかな海街を舞台に、感情を忘れて孤独に生きる産婦人科医・雪宮鈴(吉高)と、音のない世界で自由に生きる10歳下の遺品整理士・柊一星(北村)が運命の恋を育んでいく物語。
ディーン・フジオカ(DEAN FUJIOKA)は、鈴が勤める病院の新米産婦人科医・佐々木深夜を演じた。第1話の登場シーンから、段差につまずいて持っていた検尿コップの中身を盛大に頭から浴びてしまうというドジっ子ぶりが衝撃で、多数の作品に出演してきたディーンのこれまでにない役柄を見られると話題に。
一方、深夜という人物に対しては、30代後半で医師を目指したという異色の経歴も注目されてきた。10年前、都庁の職員だった深夜は妊娠中の妻とお腹の中の子どもを亡くし、突然の出来事に涙も出なかった深夜だが、研修医のころの鈴が泣いているのを見て、鈴のような医師を目指そうと決意したのだ。
そんな深夜は第8話で、自身と似た境遇で鈴を逆恨みしていた伴(ムロツヨシ)に「あなたの気持ち、少しだけ分かる気がします」と言い、医者になろうと思った理由は「たぶん、復讐のためです」とつぶやいた。
その“復讐”の意味が、最終回で明かされた。
深夜が医師を目指した切ない理由
鈴の優しさと、おせっかいな一星の温かさで、鈴を逆恨みしていた心が解きほぐされた伴。そんな姿を見ていた深夜も、心の時を進めることに。一星が働く会社の社長で、亡き妻の親友でもあった千明(水野美紀)に依頼し、妻と暮らした家を遺品整理することにした。
遺品整理の間にそっと寄り添ってくれた鈴に、深夜は医師になった理由を語り始めた。鈴が泣いてくれていたことで、他の医師たちも一生懸命やってくれたんだと思いつつも、ミスの可能性をぬぐえず、自分が医師になれば死の真実が分かるかもしれないというのが、生きる糧となった。それが“復讐”ということだった。
しかし、結局誰のせいでもないと気付き、さらに「亡くなった患者さんとその家族が、医者にとっても心の傷になるんだってことも知りました」と語った。
TCエンタテインメント
発売日: 2023/07/12