優香、シングルマザーの保育士役で主演 中島京子の話題作「やさしい猫」をドラマ化
優香が6月24日(土)放送開始の土曜ドラマ「やさしい猫」(毎週土曜夜10:00-10:49、NHK総合※全5話)に出演することが明らかになった。
同作は直木賞作家・中島京子の話題作である同名小説をドラマ化した作品。シングルマザーで保育士のミユキ(優香)は、震災ボランティアで訪れた東北で、スリランカ人のクマラ(オミラ・シャクティ)と出会う。1年後、運命的な再会を果たした2人は次第に惹かれあっていく。真っすぐでチャーミングなクマラは、ミユキの娘・マヤ(伊東蒼)ともすぐに仲良くなり、やがて3人は家族のように一緒に暮らし始める。
ミユキとクマラは結婚の約束を交わすが、それは束の間の幸せだった。婚姻届を提出し正式に夫婦となった直後、クマラは警察の職務質問を受け入管施設に収容、オーバーステイを理由に母国への強制送還を命じられる。口頭審理では偽装結婚ではないかと疑われ、絶望するクマラとミユキ。入管での面会は アクリル板ごしに30分のみ。理不尽な対応への怒りと、助けられない悔しさにミユキとマヤは打ちひしがれ るが、わずかな望みを託して弁護士・恵耕一郎(滝藤賢一)を訪ねる。クマラを助けるためには、裁判を起こし て裁決取り消しを勝ち取り、在留特別許可を得るしかない。ただ家族3人で暮らしたいというささやかな願いを胸に秘め、国を相手どった戦いに挑んでいく。
ミユキ役 優香
シングルマザーで保育士。夫と死別してから娘・マヤのことだけを考えて生きてきたが、クマラと出会ったことで、新しい家族になる決意をする。
ニュースでは見ていた入管の事を、この作品を読むまで、深くは知りませんでした。
好きな人と家族になって幸せに暮らしたいと思うミユキさんも、初めて知る入管という存在に翻弄されていきますが、家族が周りの人に助けてもらいながら絆を深めていく姿 が切なくもあり、温かいです。
ご一緒させていただく共演者のすてきな方々、真面目でチャーミングでダンスがお上手なオミ ラさんと共に、見てくださる皆さんに少しでも何か感じていただけるよう、努めてまいります。
マヤ役 伊東蒼
ミユキの娘。母子家庭で育ち、母親以上にしっかり者の一面を持つ。共に生活を重ねる中で、クマラを家族の一員として受け入れていく。幼いころから絵を描くことが大好き。
クマラ役 オミラ・シャクティ
自動車整備工場で働くスリランカ 人。誠実で責任感が強い。ミユキと 出会って恋におちる。好きなもの は、ミルクティーと「おしん」。
原作・中島京子氏 コメント
いま、日本で暮らしている在留外国人の数は、およそ300万人。広島県民ぜんぶよりも多い数だとか。しかも、190以上の国と地域から来ているんだそうです。わたしが子どものころとは、時代が変わったんだなあと感じます。 「やさしい猫」では、そういう時代の家族について、描いてみたかったんです。シングルマザーのミユキさんが、ス リランカから来た青年のクマラさんと恋をして、娘のマヤちゃんと三人で小さな家族を作ります。その小さな家族 に何が起こったか。多くの人に知ってほしいと思って小説を書きました。この物語が、今回、ドラマという形で、さ らにさらに、多くの方のもとに届くことが、とてもうれしいです。わたしも放送が始まるのを、ドキドキしながら待っています。
脚本・矢島弘一氏 コメント
この作品、この問題を届けることの責任は重い…お話を頂いた時の感想です。だからこそ、まず大事にしたことは 「平等」であること。誰の味方でもなく、誰を責めることもなく、誰も傷つけない。その上でキャラクターを落とし込み、物語を進め、やがて各々の正義に触れる。「やさしい猫」は まさに「正義とは?」を問う作品だと思っています。 幸いにも素晴らしいキャスト陣、スタッフ陣に恵まれました。少しでも多くの方にこの物語が届きますように。