俳優、声優、YouTuberとして幅広いフィールドで活躍中の染谷俊之の魅力に迫るWEBザテレビジョンの連載「月刊染谷WEBマガジン」。毎月、深掘りインタビューを敢行し、仕事の近況からプライベートまで、事務所NGギリギリの質問をぶつけて“染様(染谷俊之の愛称)”を丸裸にします。第13回は、5月13日(土)より開幕する舞台「MANKAI STAGE『A3!』ACT2! ~SPRING 2023~」について、作品の見どころや撮影ウラ話などを聞きました。
真の春組ファミリーとなり、「みんなの輪にようやく入れました」
──「エーステACT2」の春組公演がいよいよ開幕します。今回はどんなストーリーですか?
春組のメンバーは6人いて、それぞれがこれまで劇中劇で主演を務めてきました。その中でまだ主演を務めていないのが、茅ヶ崎至(立石俊樹)とシトロン(古谷大和)。この2人が主演をやるのかやらないのか、というお話です。結局はやるんですけどね(笑)。
──染谷さんが演じる卯木千景について、改めて教えてください。
前回(2022年)の春組公演から入った新メンバーだったんですが、その理由が「MANKAIカンパニーをぶっ壊す」という邪なものでした。でも他のメンバーたちが、千景の心の闇を徐々に晴らしていってくれるんです。そして劇中劇で主役を張って「演劇っていいな」と改心し、真の春組ファミリーになりました。
──その後の冬組公演(2023年1~2月)では、千景はシトロンを助けるためにザフラ王国で敵をバッタバッタ倒すなど、大活躍を見せました。今回は?
冬組公演のときからそうですが、もうすっかり家族になっていて、味方にしたら、本当に頼もしい存在です。冬組公演はゲストという立場でしたが、今回はメインの春組公演ということで、さらに心強いところをお見せできると思います。千景は春組の中で最年長ですが、みんなを引っ張っていくというよりは、陰から支えていくタイプです。
──昨年の春公演が始まる前にインタビューした際、「他のメンバーたちが積み上げてきた舞台に、(新キャラとして)後から入っていくのは難しい」とおっしゃっていましたが、実際はどうでしたか?
以前から顔見知りだったのは(立石)俊樹くらいだったんですが、他のメンバーもみんないい子で、すんなり中に入っていくことは可能でした。でも(敵対する)役のことを考えて、あえて距離を置くようにしました。稽古の休憩中、みんなでワイワイすることもできたんですけど、そこをグッと堪えたり、公演中もみんなで「頑張っていこう!」と言っているときに単独行動をとったり。心が痛みましたが、役者としての姿勢を優先させました。
──それによってメンバーとの関係が気まずくなりませんでしたか?
(横田)龍儀(佐久間咲也役)だけには「本当は仲良くしたいけど、役作りでちょっと一線を置くから」と最初に話していて、自分ではバランスをとっているつもりでしたが、他のメンバーからはイヤな奴だと思われていたかもしれませんね(苦笑)。でも今年の冬組公演のときは、もうその必要がなくなったので、みんなの輪に入っていくようにしました。
染谷もすっかりハマった! 公演中の楽しみとは?
──冬組公演からようやく真の春組ファミリーになったわけですが、公演中は他のメンバーとどんなことをして過ごしていましたか?
ONE PIECEカードゲームがめちゃくちゃ流行りました。(最初の)東京公演からみんなずっとやっていたんですが、「僕は絶対にやらないぞ」と思っていました。でも次の神戸公演のときに、劇場支配人(松川伊助)役の田口 涼くんが、スターターデッキという基本のカードセットを買ってきて、僕の鏡の前に置いていったんです。「ここまでしてもらってスルーしたら、ほんとにイヤな奴になるな」と思って、最後の東京凱旋公演から始めたら、僕もすっかりハマってしまいました(笑)。
──メンバーの中では誰が一番強いんですか?
古谷大和くん。大会にも出ていて、ほんとプロですよ。彼が強い理由は、いろいろなカードの効果をすべて把握しているところ。状況に応じて、どういう戦い方をしたらいいのかを分かっているから強いんだと思います。
──今回もまだまだブームは続きそうですか?
さすがに稽古中はできなかったんですけど、公演中はやると思います。立石俊樹と高橋怜也は、冬組公演のときにいなかったので始めさせます。あと、荒牧慶彦が卒業して今回から月岡 紬役が定本楓馬に代わるので、彼も引きずり込もうと企んでいます。