俳優、声優、YouTuberとして幅広いフィールドで活躍中の染谷俊之の魅力に迫るWEBザテレビジョンの連載「月刊染谷WEBマガジン」。毎月、深掘りインタビューを敢行し、仕事の近況からプライベートまで、事務所NGギリギリの質問をぶつけて“染様(染谷俊之の愛称)”を丸裸にします。第15回のテーマは「旅行」。コロナ禍以前はよく1人旅に出掛けていたという染谷さんに、旅の思い出を聞きました。
国内旅行はもっぱら近場。思い立ったらぱっと1人旅
──今回のテーマは「旅行」です。印象に残っている旅行先を教えてください。まずは国内から。真っ先に思い付くところはありますか?
実は僕、プライベートで新幹線に乗ったことがないです。仕事でしか利用したことがなくて、だからチケットの買い方も分からないんですよ。
──えっ!?。それは衝撃発言ですね。ではプライベートで旅行に行かれる場合は、関東圏などの近場なんですか?
以前はよく1人で旅行に行っていたんですけど、基本は関東圏です。草津(群馬)や箱根(神奈川)、湯河原(神奈川)とか。温泉旅が多かったです。1人だと誰にも気兼ねすることなく、自由に過ごせるところが好きです。事前に計画を立てるのではなく、けっこう思い立って出掛けていました。あまり休みがない時にスケジュールが空くと、「じゃあ行こう」みたいな。そうなるとやっぱり近場が多くなりますよね。
──今、名前が上がった草津はいつ頃に行かれました?
4~5年前です。草津は関東の中でも有名な温泉地なので、一度行ってみたいとずっと思っていました。温泉街をプラッと散策して、湯畑を見て、そして1人で温泉宿に一泊しました。食事付きのプランで、本当は部屋でゆったり食べたかったんですけど、その時は食事処でした。でも基本的に1人で外食することに抵抗がないので、周りの視線は全然気になりません。
──箱根も温泉が有名です。どのあたりを回りましたか?
箱根湯本駅のすぐ近く。徒歩で行ける宿に一泊しました。これも4~5年前、「温泉1人旅」がマイブームで、箱根に行ったのもちょうどその頃です。新宿から小田急ロマンスカーに乗って。僕は1人だと寂しいという気持ちが全然なくて、ロマンスカーの中も1人の時間を満喫していました。宿以外は、箱根湯本駅近くの河原に行きました。そこに鴨がいて、めちゃくちゃ人懐っこいんですよ。近寄って来て、可愛かったなあ(しみじみ)。
──温泉はどうでしたか?
宿の露天風呂に入ったと思うんですけど、ちょっとどんな温泉だったかはもう記憶にないです(苦笑)。でも箱根の温泉は大丈夫だったんですけど、草津とか北のほうの温泉はアルカリ性が強過ぎて、実はあまり相性がよくなくて…。鬼怒川(栃木)はすごくトロトロしていて、僕はちょっとヒリヒリしちゃう。もちろん人によってはお肌にすごくいいんでしょうけど。逆に箱根や熱海(静岡)の温泉は相性がすごくよくて、肌がスベスベになった感じがします。場所によって、温泉の成分が全然違うのが面白いですよね。それが温泉巡りの醍醐味でもあります。
──湯河原もいいところだとよく耳にします。
すごくよかったですよ。東京から近いところに魅力を感じて調べて行ったら、素敵な旅館に当たったんです。宿の部屋って謎のスペースがあるじゃないですか? ほら、部屋の奥にテーブルとイスが置いてあるところ。僕はそこを“謎スペース”と呼んでいるんですけど(笑)、すごく好きなんです。そこの窓から見える景色がすごくよかった。仲居さんに「窓を開けて寝ると朝日で起きられますよ」と言われてそうしたら、本当に明け方、山と山の間から朝日が昇って、その光がどんどん部屋に差し込んでくるんです。そんな神々しい光に照らされて、「僕はもう死んじゃうのかな?」と思いました(笑)。
──今また温泉旅行に行きたいという気持ちはありますか?
そうですね。以前「3つのマイブーム」(本連載第8回)の「サウナ」の時にも話したんですけど、軽井沢(長野)にサウナと川の水風呂に入れるところがあって、そこに温泉もあるかどうかは分からないんですけど、行ってみたいとずっと思っています。
海外はすべて仕事がらみ。「ヨーロッパに行きたい」とリクエストしたら…
──次は海外旅行について。印象に残っている国や都市を教えてください。
実はプライベートで海外に行ったことがないんですよ。全部仕事です。その中で思い出深いのは、イタリアですね。ローマとナポリ、フィレンツェ、ヴェネツィアに、(俳優の)植田圭輔くんと旅番組のロケで行きました。番組スタッフさんに「どこに行きたい?」と聞かれたんで「イタリア」と答えたら、本当に連れてってもらえました(笑)。4都市、どこも印象に残っています。ローマだったらトレビの泉とか真実の口、スペイン広場も素敵でした。どこを見ても絵になるんです。ナポリもよかったですね。ポジリポの丘という夜景が有名な名所があって、夜は行けなかったんですけど、日中でも十分きれいで感動しました。フィレンツェは芸術の街で、美術館を巡りました。街の地面に落書きをしている人もいて、それがめちゃくちゃうまいんですよ。ヴェネツィアも素敵でしたね。ゴンドラに乗って“水の都”を巡りました。
──他に仕事ではどこに行きましたか?
香港と上海、台湾、あとはロシアのウラジオストク。香港はカレンダー撮影で行きました。夜景のきれいな場所やアーティスティックなカフェとかで撮影をしました。訪れたスポットの名前までは詳しく分からないです。なぜかというと、仕事だとコーディネーターさんが全てエスコートしてくれて、何も知らなくても連れて行ってくれるので。屋台街で食べたご飯がおいしかったのは覚えています。台湾は映画「カニを喰べる。」シリーズの「逃げた魚はおよいでる」(2017年)の撮影。スケジュールが詰まっていて、とにかくキツかった記憶が浮かび上がります(苦笑)。
──上海はどんな仕事で?
写真集のイベントで行きました。こちらも1泊2日の強行スケジュールだったので、プライベートな時間はなかったんですけど、現地のファンの方がたくさん集まってくれて、そしてすごく喜んでくれたので、僕自身も感動しましたね。