<ドラマアカデミー賞>監督賞は「ブラッシュアップライフ」チーム『世界に出して恥ずかしくないものをという思いで』(水野格監督)
2023年1~3月放送ドラマを対象に開催した第115回ザテレビジョン・ドラマアカデミー賞の受賞者を発表中。監督賞は、安藤サクラ主演「ブラッシュアップライフ」を手掛けた水野格監督、狩山俊輔監督、松田健斗監督が受賞。視聴者からは「人生を何度も繰り返す面白さをテンポ良く見せた」と評価された。
配信で質の高い海外ドラマが見られる今だからこそ
受賞インタビューで水野監督は、「視聴者の皆さんが配信サービスでクオリティーの高い海外ドラマを見られる今、地上波でも世界に出して恥ずかしくないものを作りたい。そう思ってこの作品の撮影に入りました」と作品に込めた思いを語った。
そして「脚本のバカリズムさん、手だれのキャストの皆さんとは高い信頼関係を築け、スタッフみんながいろんなアイデアを出してくれたからこそ、作品の質を上げることができました。全員を代表して監督賞を受け取らせていただきます」とキャスト・スタッフへの感謝を述べた。
視聴者に刺さった平成の流行・ヒット曲
主人公・近藤麻美(安藤)が人生をやり直す中で描かれた「小学生の流行や時代のヒット曲など、小ネタが秀逸」といった投票コメントも寄せられた。水野監督は「僕は入社12年目で33歳。主人公の麻美と同世代なので、カラオケで歌う曲など、自分たちが育ってきた平成の文化の描き方にもこだわりました」と振り返る。
その背後には「世界を意識するということとは逆説的ですが、そんな麻美たちのローカルな暮らしを昔の日本映画のように丁寧に描くことで普遍的な作品になるのではないか」という思いがあったと明かしていた。