ユニットコンビ「たりないふたり」として数々の漫才を生み出した、オードリーの若林正恭と南海キャンディーズの山里亮太の半生を基にしたドラマ「だが、情熱はある」(毎週日曜夜10:30-11:25、日本テレビ系)。6月11日放送の第10話で、ついに若林(高橋海人)と山里(森本慎太郎)が顔を合わせ、「たりないふたり」が始動した。(以下、ネタバレを含みます)
山里の相方として若林を思いつく島プロデューサー
このドラマは、若林と山里の半生を基にした、“ほぼ実話”の青春サバイバルストーリー。“極度に人見知りな超ひねくれ男”(若林)と、“妬み嫉みの固まり男”(山里)、そんなたりない2人の友情物語でもないし成功物語でもないが、もがきながらも“情熱はある”人生を描いていく。
プロデューサーの島(薬師丸ひろ子)は、他人を妬んでひがむ山里の性格を生かした番組を作りたいと思っていた。が、山里の相方として誰が適任なのか、頭を悩ませていた。そんなある日、局内の部屋でオードリーがコメント収録をしているところに遭遇した。しばらく見ていると、若林が高級ステーキとフォアグラを一口食べて、「おいしいですけど、人生には必要無いですね。人生にはもっと大切なものがあると思います」と言っていた。
笑わそうと思って言ったのではないと気づいた島は、休憩中に若林に話しかけた。「どうしたの?食べた時…」と尋ねてきたプロデューサーを名乗る初対面の人間に、「まぁ…はい…おいしかったんです。おいしかったんですけど、あのぉ…」と、若林は目を合わさずに答え始めた。が、間が悪く彼は打ち合わせに呼ばれてしまい、島は若林の答を聞くことができなかった。「また、話そうね」と彼を見送りながら、島は“山里の相方”を若林に決めたのだった。
山里、若林にマウント取りまくる
島は、山里と若林、2人きりのバラエティの企画書を一気に書き上げた。タイトルは「たりないふたり」にした。
それから数日後。山里と若林は、居酒屋で島と会うことに。それまですれ違った事はあったが話した事はなく、この日が実質初対面の2人。しかも遅れている島を待つ間、ほとんど口もきかずに気まずい時間が流れていった。到着した島は、2人が何も頼まず横並びで座っているのを見て、「アナタたち、2人で気まずくて死にそう…って思ってたでしょ」と言った。核心を突かれた2人は同時に否定し、島は「やっぱり似てる」と笑った。だから、会わせたかったのだ、と。
島を介して話す中で、若林は、芸歴が1年先輩だと思っていた山里が実は同期だと知る。芸人の世界は実年齢ではなく芸歴で上下が決まる。だが敬語が抜けない若林に「タメ口でいいよ。いくらオレの方が先にTV出てたからって」と、いきなりマウントを取る山里。それを聞いた若林が「って事は、4年目で『M-1』の決勝に行ったって事ですか?」と尋ねると「前に別のコンビ組んでたから、“南海キャンディーズ”は、結成丸1年で決勝」と、さらにマウントを取ってきた。
そんな山里に対し、若林は「いやぁ別格ですよね」と素直な気持ちで告げ、「M-1」の時のツッコミのワードセンスを褒めたたえた。若林は、「M-1グランプリ2004」の生放送で山里を見て以来、彼のセンスに一目置いていたのだった。山里は、褒められた事が内心嬉しくてたまらなかったが、表情に出さないように下を向いた。
喜んでいるのを島に見抜かれた山里は、話題を変えようと、自分たちのどこが似てるのかを彼女に尋ねた。「世間とどこかズレてる自分が悔しくて、自分の事が好きだけど嫌いで、余計な事まで考え込んで、自意識が強い」と、島が挙げた共通点は全て当たっていた。
Universal Music
発売日: 2023/06/21