俳優の森七菜と奥平大兼が6月24日に都内で開催された映画「君は放課後インソムニア」の公開記念舞台あいさつに、工藤遥、斉藤陽一郎、MEGUMI、萩原聖人、メガホンをとった池田千尋監督と共に登壇。公開後の反響や、現場でのエピソードを語った。
映画「君は放課後インソムニア」とは
同映画は、2019年より「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)にて連載中の同名漫画を実写化。誰にも打ち明けていなかった不眠症という共通の悩みを持つ高校生・曲伊咲(森)と中見丸太(奥平)が、休部中の天文部を復活させるため、周囲の温かいサポートを受けながら一歩ずつ歩みを進め、次第に絆を深めていく。
6月23日に公開を迎え、反響を聞かれた森は「私の親友に“君ソム”と奥平くんが大好きな子がいて、漫画とかアニメを予習して『今から見に行くんだ』っていう姿を見て、他にもこういう人がたくさんいるのかなと思うと、すごくうれしい気持ちになりながら今日は来ました」と明かす。
また、その親友に奥平と共演することを伝えた時のことを「『君ソム』のことを好きなことも知っていたし、奥平くんのことを好きなのも知っていたので、私が伊咲をやるって決まった時、『本当に秘密だけどやるんだよね』って伝えたら、『誰と? 私、人によっては怒るからね!』って言われたんです。でも、奥平君って言ったらすごく喜んでいました。『完璧!』って(笑)」と振り返ると、それは初耳だったという奥平は「今初めて聞きました(笑)。ちょっと恥ずかしいですね」と照れていた。
奥平「(公開前夜は)寝られなくてソワソワ」
一方、奥平は「個人的にはやっと公開かという気持ち。昨日公開だったので、一昨日の夜は寝られなくてすごくソワソワしたんです。でも、僕の友達も『見に行くよ』って言ってくれる子が結構多くてうれしかったですし、こうやって見ていただける方が実際にいるのを生で見られるのもうれしいですし、いろんな意見を聞きたいですね」と、率直な心境を明かした。
そんな中、日頃は冷たくあしらうような態度を見せつつも実は妹の伊咲(森)を大事に思っているという設定の伊咲の姉・曲早矢を演じた工藤は、“妹”森との演技について「七菜ちゃんが言ってくれるアドリブ待ちみたいな感じでワクワクしている自分もいましたし、使われていないカットでも、まあまあアドリブで攻撃してきてくれたので、それを受け取りながら楽しんでいました」と振り返った。
さらに、森と奥平の印象について「2人が本当に仲良くて、現場で一緒にゲームとかしているんですよ。それを見ているとあまりにもかわいらしすぎて、ちょっと早矢ではなく工藤遥の部分が出てきてしまいそうになるぐらい(笑)。ずっと見ていられる2人だなと感じたので、ご一緒できてうれしかったです」と、すっかり“姉目線”でほっこりしたという思いを告白。
それを受けて「本当ですか!?いやぁすみません…」と恐縮する森に対し、工藤は「本当に!(映画を)見せていただいて、すごく言葉の表現が足りなくてあれなんですけど、“かわいくて泣く”ってことを人生で初めて経験しました。同じ気持ちの方がもしかしたらいらっしゃるんじゃないかな。やっている時は憎たらしかったんですけど(笑)。いざ出来上がったものを見ると、かわいいな~というか、いとおしく思っていました」と、しみじみ愛を伝えた。
そんな工藤との演技を振り返り、森は「取っ組み合いも遠慮なく力加減とかなくやってくれたんで、私もアドリブの加減とか遠慮なくいけたので、すごくありがたかったです。最初から全力でした(笑)」と、本当の姉妹のような信頼関係を早くから築けていたことで、お互いに遠慮なく全力を出し切れたことに胸を張っていた。
映画「君は放課後インソムニア」は、全国公開中。
◆取材・文・撮影=ブルータス・シーダ(STABLENT LLC)