松本潤が主演を務める大河ドラマ「どうする家康」(毎週日曜夜8:00-8:45、NHK総合ほか)の第25回「はるかに遠い夢」が7月2日に放送された。古沢良太が脚本を務める同ドラマは、誰もが知る徳川家康の人生を新たな視点で描く、一人の弱き少年が、乱世を終わらせた奇跡と希望の物語。
WEBザテレビジョンでは、同ドラマで家康(松本)の正室・瀬名を演じた有村架純にインタビュー。大河ドラマに初出演した感想や、夫・家康や息子・信康(細田佳央太)に対する思い、築山殿事件の撮影についてなどを語ってもらった。
振り返った時に必ず思い出す作品になりました
――大河ドラマ初出演を経験した感想をお聞かせください。
時代劇は難しいことの連続だなと改めて感じました。自分の佇まいでどれだけ説得力を、重みを持たせられるか、と考えた時にまだ足りないなと、他の役者さんを見て感じました。古沢さんから「瀬名という女性は現代の女性に近いのかもしれない」という言葉を聞いて、私は戦国時代と現代を結ぶ役割を担わせていただいているのかなと、勝手に解釈しました。縁の下の力持ちじゃないですけど、全てを受け止めるような女性に出会えて、今まで演じた役とはまた違った役に出会えたなと感じています。30歳という節目で大河ドラマに初めて出演できたということは自分の中では大きな経験ですし、振り返った時に必ず思い出す作品になりました。
――第23回で瀬名が信康に自身の企てを伝えるシーンがありましたが、細田佳央太さんとお芝居の相談などはされたのでしょうか?
お芝居についてはあまり多くは話していないです。言葉を交わさなくても、細田くんの中に信康という人物が十分に生きていたので、お互いに思いを届けたいという気持ちでお芝居をさせていただきました。細田くんが、気持ちと動きがリンクしづらそうな時は、「今の大丈夫?」など声掛けをさせていただきましたけど、基本的にはお互い信頼し合いながらお芝居できたかなと思います。
できるだけ寄り添えたらいいなと思って過ごしていました
――母親としての信康への思いをお聞かせください。
瀬名は、信康と一緒に死のうとは思っていなかっただろうし、きっとどこかのタイミングで信康に対しては、策を立てて生き抜いてもらおうと考えていたと思います。ただ、信康が精神的に苦しんでいるところをずっと見てきて、どうすればこの子が救われるだろうか、と考えた時にやっぱり争い事を無くすしか方法がなくて。それが殿(家康)の夢でもあり、信康が望んでいることでもあったのかなと思います。だからこそ、瀬名は愛する家族のために、自分の中に生まれた方法を迷いなく実行していたのかなと感じていました。
――息子と娘がいる母親役を演じる上で、母性を感じた瞬間はありますか?
役というよりかは、細田くんや(當真)あみちゃんたちに対して「頑張れ!」と思っていました。もちろん積極的にコミュニケーションもとっていて、あみちゃんはお芝居の経験もそんなに多くなく、役者さんたちとお話するのも緊張してあまり話せない、と言っていたので、少しでも良い思い出を持って帰ってもらいたないと思っていました。自分だからこそできることは何かを考えて、できるだけ寄り添えたらいいなと思って過ごしていました。