食事を用意していた和真は「すぐ戻るよな」と言って蓮を迎えに行くが…
和真のうちでは和真が食事を用意して待っていた。雨が降り出したことに気づいた和真はエプロンを外して蓮を迎えに行こうとする。用意した料理を見て「すぐ戻るよな」と言って出ていく和真。
10年前の雨の日を思い出す和真は「でも、今、俺たちが向かうのはカビ臭いラブホじゃない。帰るのは温かい部屋だ」と心のなかでつぶやく。しかし、雨が止んでも蓮は帰ってくることはなく、電話をかけても出ない。
うちに帰っても電気の付いていない暗い部屋には、出ていったまま手つかずの料理が食卓にあり、台所にも寝室にも蓮の姿はない。今朝の蓮の何気ない「行ってきます」の挨拶が思い出される。
翌日には蓮は会社を辞めており、蓮はまた和真の前から消えてしまったのだった。
これまでの幸せな時間が嘘のように終わりを告げ、こちらにも彼らの絶望感が重くのしかかって感じられる。深い悲しみに打ちひしがれる蓮の姿は見ているだけでも辛くなって涙が溢れてきてしまい、何も知らされないまま翻弄される和真も切なかった。Twitterでも、「ああ!つら!つらいよ!」「ボロ泣きしてるわい」「もう無理です蓮を助けて」「『好きなってごめん』はあまりにも辛すぎる言葉」「うぁ~~~ん、これは無いよぉ…和真のメンタルも心配」と悲しむコメントが溢れていた。
※高松アロハの「高」は、正しくは「はしご高」
◆構成・文=牧島史佳