蓮とともに過ごした記憶が和真の脳裏を過ぎる
和真が作ったお弁当を蓮と一緒に屋上で食べたことが和真の脳裏を過ぎる。遠い目をして蓮と一緒に座った場所に力なく腰掛ける和真。屋上で見た花火、膝枕をしたこと、蓮の寝顔を見ていたことなどが走馬灯のように次々と思い出される。
夜、ひとりうちに帰ってくる和真。「ただいま」という和真におかえりの返事はなく、しんと静まり返っている。和真は食卓に座ると蓮と一緒に御飯を食べたことを思い出す。
ソファでは蓮からアイスクリームを食べさせてもらったこと、テーブルでは半分寝ている蓮の髪を和真が乾かしてあげた記憶が蘇る。
蓮と繋いだ手のぬくもりを孤独な暗い部屋で思い出す和真が切ない。2人で過ごした時間があたたかく幸せであればあるほど、蓮がいなくなった喪失感が大きく感じられて、見ているこちらまで辛く、泣けてきてしまった。
※高松アロハの「高」は、正しくは「はしご高」
◆構成・文=牧島史佳
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