神木隆之介主演の連続テレビ小説「らんまん」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)。8月2日放送の第88回では、日本で植物学を研究する道が閉ざされてしまった万太郎(神木)の苦悩が引き続き描かれた。万太郎を支える妻・寿恵子(浜辺美波)のどこまでも前向きな姿勢に、視聴者からも喝采の声が上がった。(以下、ネタバレを含みます)
日本で研究ができないなら…
幕末から明治、そして激動の大正・昭和を舞台に、高知出身の植物学者・槙野万太郎が植物学の道を突き進む「らんまん」。第18週「ヒメスミレ」では、田邊(要潤)を怒らせ東京大学植物学教室への出入りを禁じられた万太郎が、落ち込みながらも研究を続けるための方法を模索する様子が描かれている。
頼みの綱だった博物館の野田(田辺誠一)や里中(いとうせいこう)に相談しても具体的な打開策は得られず、落ち込む万太郎。だが、2人からロシアの著名な植物学者マキシモヴィッチ博士に頼る道を示唆され、同じタイミングでマキシモヴィッチ氏自身から万太郎のムジナモの花の解剖図を賞賛する手紙を受け取り、万太郎の心に一つの望みが生まれた。ロシアに渡り、マキシモヴィッチ博士のもとで研究を続けたい、という思いだ。
「ロシアにも子どもはいます」
まだまだ海外留学が気軽ではない時代。官費でアメリカやヨーロッパへ行く者はいても、ロシアに行った者は万太郎の周囲にはいない。ロシアに渡りたい、という万太郎の願いは突拍子もないものであったはずだ。
だが寿恵子は肝が据わっていた。万太郎に「ロシアに行きたい!」と頭を下げられ「いいんじゃないですか?本当に大冒険だ」と一言。幼い子を連れていくことにも「ロシアにも子どもはいます。長屋くらいありますよ」と笑顔を見せ、「そんなことより、あなたを認めてくださる人がいる。それが何よりも嬉しい!」と喜んだ。
そして、おなかの子は今の長屋で生むこと、ロシアに発つ前に母・まつ(牧瀬里穂)に会うこと、そして「私たちを離さないで」という3つの条件を出した。