コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、虹走さんの「ボクの妻がゲーム配信に出た直後の話」をピックアップする。7月18日に本作をTwitterに投稿したところ、1万以上の「いいね」が寄せられるなど大きな反響を呼んだ同作。虹走さんにインタビューを行ったところ、奥様を描き続ける創作の背景やこだわりを語ってもらうことができた。
「突然の赤面」仕方のない後悔がポジティブに変わった瞬間
冒頭のコマから顔を両手いっぱいで覆い隠し、赤面状態になって悶絶している女性。彼女は同作の著者・虹走さんの奥さんだ。これ以上ないくらいに紅潮した彼女の頬は、恥ずかしいという感情そのものをあらわすのには十分。そして「失敗した失敗した失敗した失敗した失敗…」とひとしきり言葉をならべて、悩み苦しんでいた。
奥さんは普段からゲームが大好きで、あるとき配信者・もずさんにゲーム配信を誘われていた。その日はYouTubeで生配信をおこなっていたのだが、配信の途中で“いま観ているアニメ”が話題に。そこで奥さんは、ありのままに思い浮かんだタイトルを素直に答えた。
ただ、後になって「もずさんには同時視聴の配信をやっているアニメ」があったことを思い出した奥さん。実際そちらのタイトルも見ていた奥さんは、そちらの名前を挙げたほうが場が盛り上がったのではないか…と後悔しているようだ。
夫である虹走さんは、奥さんの考えに共感しつつも、「もずさん達やリスナーさん達もあなたのいつもの姿が見たいんだよ」と明るくポジティブな助言をした。どうにも確信を持っているようすの虹走さんがその理由を明かすと…。
「妻の事を描く事があまりにも楽しい」虹走さんの純粋な原動力
――奥様をテーマに据えた作品を創作しはじめたきっかけや理由があればお教えください。
元々は自分自身の初恋の話を描いたマンガに登場してもらったのですが。それまでは妻の存在は隠して漫画活動をしておりましたのでタガが外れたと言いますか、それまで描きたくても描けなかった妻の事を描く事があまりにも楽しかったんですよね。
なので今も引き続き、その楽しみが継続している感じです。
――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
今回の出来事「妻がゲームの配信に呼ばれて楽しくゲームを遊んできた直後」の話なのですが。
その時の妻の反応をどう描けば上手く伝えられるだろうかと考えました。その反応が出ているのが1ページ目の1コマ目ですね。妻は今回、人前でゲームをするくらいには目立つ事をしてくれたのですが。普段は物凄く恥ずかしがり屋な人なので一気に緊張やら恥ずかしさが押し寄せてきている姿です。とても良かったですね!
――奥様は配信の反省会をするなど、とてもまじめな印象です。お仕事の関係でこういった性格が身についたのでしょうか。
妻は元々こういう真面目で優しい性格ですね。大ざっぱで面倒くさがりな部分が大半ですが、とても責任感が強くて他人を思いやる事ができる人です。
なので他人の気持ちを気にしすぎてしまう所が生きづらさにもなっているようなのですが
それでもそういう優しい所は美徳だとボクは考えています。お仕事ではそれが活かされているんだと思います。
――今回虹走さんが配信のコミュニケーションについてアドバイスされていますが、ご自身では配信などされているのでしょうか。
今回の配信者さんの所で妻と一緒にゲストとして呼ばれた事はありますが、ボク単独での配信は今の所やっておりません。漫画を描く事が一番楽しいのでそれ以外にはなかなか時間が使えないのが現状ですね。
…とはいえ、最近は動画配信をする漫画家さんもそう珍しくはなくなってきていますので
ボクもいつかは始めるのかもしれません。
――奥様を描くとき、特に“ここだけは!”という譲れないポイントはありますか。
妻の絵自体に強いこだわりを持っているわけではないのですが、できるだけ自分の心に正直に描いています。
なのでボクがいつも妻にもっている「カワイイ」という印象を絶対に現せるようにしております。
――今後の展望や目標をお教えください。
色々と新しいマンガに挑戦していく事も前提として、これからも妻を描く事を続けていこうと考えています!
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
いつも見ていただきありがとうございます!これからも引き続き描いてまいりますので今後とも応援していただけますと嬉しいです!