韓国の人気ウェブトゥーン作品を実写化したSF大作アクションドラマ「ムービング」の世界同時配信が、8月9日に始まった。キャストの豪華さだけでなく、スケールの大きさも注目を集めている同作で主人公の一人に抜てきされたのが、現在25歳の俳優イ・ジョンハだ。チャーミングな笑顔が魅力的な一方で、役作りのため体重を30kg増やしたというストイックな逸話も…。不思議な魅力を放つ俳優イ・ジョンハに注目する。(以下、ネタバレを含みます)
「こちらを笑顔にする不思議な魅力を持っていますね」
「ムービング」で演じているのは、素朴で穏やかな高校生キム・ボンソク。彼は体重が減ったりうれしいことがあると体が浮いてしまうという“飛行能力”の持ち主で、その力を抑え込むため毎日山盛りのご飯を食べて体重をキープし、バッグに重りを入れて学校に出掛ける――。ジョンハは、そんなボンソクを演じるにあたり体重を30kgも増量して撮影に臨んだという。
並々ならぬストイックさで役に向き合うジョンハだが、最初に世間の注目を集めたのは俳優活動ではなく、2017年に放送されたサバイバル番組「The Unit~アイドル再起プロジェクト」でのこと。10代の頃はアイドルを目指していたそうで、失敗を経験したアイドルやタレントが再デビューの機会を懸けて戦う「The Unit―」に出演すると、持ち前の愛されキャラで会場をとりこにした。
自分の歌とダンスの実力が十分でないことは自覚していたというジョンハだが、ステージ上で終始100点満点の笑顔で歌い踊る姿に、審査員席や客席からは失笑が…。だが、笑いはすぐに声援に変わり、パフォーマンスが終わる頃には大きな拍手となって会場全体を包み込んだ。
そんなジョンハの姿に、さまざまなオーディション番組でアイドル候補生たちのパフォーマンスを審査してきたRAIN(ピ)も「生まれて初めてだよ…歌もダンスも実力不足なのにこんなに良かったパフォーマンスは!」と苦笑い。他の審査員たちも「観客の皆さんがすごく喜んでくださってる」「こちらを笑顔にする不思議な魅力を持っていますね」と、ジョンハが笑顔と天性のキャラクターで観客の心をつかんだことを口々に称えていた。
「わかっていても」で愛嬌たっぷりの後輩役
その後2017年にウェブドラマで俳優デビューを果たし、地上波ドラマデビューは2019年の「新米史官ク・ヘリョン」で演じた最年少の秀才史官キム・チグク役。ドラマ「わかっていても」(2021年)では、ヒロイン、ユ・ナビ(ハン・ソヒ)に「今度フリーマーケットで店を出すんです。来てください!」とニコニコおねだりするかわいい後輩キム・ウナン役で愛嬌(あいきょう)を振りまいた。
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