永山瑛太・コメント「ジャンルに当てはまらない新しい作品ができる」
――永山瑛太さん演じる”井浦翔”はどのような役柄ですか?
ピュアで不気味な公人として、恋を優先するタイムパトローラーです。
――今回オファーを受けた時の気持ちをお聞かせください。
上田誠さんの脚本と吉岡里帆さんと監督の山岸さんで、何かミラクルが起こるのではないかと。そして、新しいことにチャレンジしたいと思いました。監督から「浮ついた、地に足のついていない感じでやってほしい」という言葉をいただいて、考えてやることよりも感覚で演じている部分もあります。
――脚本の感想を教えてください。
「サマータイムマシン・ブルース」という映画を一緒にやらせていただいたので、上田さんの世界観はもちろん知っていました。タイムトラベルものとしてすごく難解な部分もあるんですけど、「辻褄を合わせる」ことが大事なドラマになってくるので、ワンシーンでも、ある一挙手一投足が、後々の辻褄合わせにとって、大事な意味があり、シンプルに楽しんで演じていい部分と、ちゃんと監督と吉岡さんとディスカッションしながら進めて行く部分とをつかんで演じていければと思っています。
――「タイムパトロールのお仕事もの」×「時空を超えたラブストーリー」については?
吉岡里帆さんとだから、なんか大丈夫っていうか、安心しています(笑)。吉岡さんとなら、タイムパトロールもののラブコメというジャンルに当てはまらない新しい作品ができるな、と。あまり深いことを考えないでほしいみたいなニュアンスを監督もおっしゃっていたので、ライトに演じられたらいいなと思っています。
――共演の吉岡里帆さんの印象を教えてください。
可愛くて健気で、聡明さのある、非の打ち所がない人ですね。そして、周囲の人にポジティブなものを与えてくれる。まだ撮影序盤ですが、なんかお姉ちゃんのような、包容力を感じていて、どこか精神的に甘えている部分もあります。撮影していても、吉岡さんがちゃんとしっかりと受けてくれるので、僕はある意味、芝居での冒険ができるというか、遊びが生まれてくる。付け加えるなら、もちろん僕は10個も年上ですし、男として守ってあげたいっていう気持ちもあるんですが、不思議な感覚がありまして、もうちょっとあの時話しかけられたなとか、芝居の邪魔をしていないか、帰り道に吉岡里帆さんとの距離感について反省しています(笑)。
――脚本の上田誠さんは、永山さんの映画初主演作の脚本も務められていますが、今回改めて一緒にドラマを作り上げることになっていかがですか?
打ち合わせでお会いできて、すごく光栄でしたし、自分が俳優を始めて、初主演で上田さんの世界観に触れることができて、そこから18年ぶりに、また上田さんの世界観の中にいると、設定は全然違うのに、感覚的に思い出すところがあって。時空を超えて後々、辻褄合わせをする、ミッションコンプリートしたときのお芝居っていうか、なんか自分の体の中に上田さんの世界観があって。それが、今、また蘇ってきていて、すごく感慨深いものがありますね。
――「サマータイムマシン・ブルース」も今回のドラマもSFものですが、やっぱり全然違うものですか?
SF系の話ですけど全然違いますね。今回、タイムパトロールっていう公人としての孤独感みたいなものが、どっかにあるんですよ。翔として、一人でつくっていって、思いだけで進んでいっている部分があるから。今回、結構孤独を感じますね(笑)。でも、吉岡さんが本当にしっかり受け止めてくれるので、のびのびと演じさせてもらっています。上田さんの世界観に触れられて、またとても良い時間を過ごさせていただいてます。
――最後に、メッセージをお願いします!
「恋をするエネルギーに勝るものはない」ってプロデューサーがおっしゃって、恋をするエネルギーで生きている登場人物を観ていただいて、皆さんに元気をお届けして、少しでも楽しい時間を過ごしていただけたら嬉しいですし、SFものとしても、1話ごとに引っかかるところが少しずつ回収されていって、霧のようなものが少しずつ晴れていく。まずは、1話から最終回まで楽しく観ていただけたら嬉しいですね!