福澤克雄監督は「“俳優のことを育てよう”と強く思ってくださっている」
――撮影現場で印象に残っていることはありますか?
現場には自衛隊の動きを指導する専門家の方もいらっしゃって、敬礼、立ち方から足のそろえ方まで、すべて教えてくださったので、とにかくそれを何度も練習しました。
第6話の最後に別班員が集まるシーンでは、福澤(克雄)監督から、「スッと立つ動きにスピード感がほしい」と要望をいただいたので、撮影の合間に立つ練習と敬礼の練習をずっと1人でやっていました(笑)。
撮影では、乃木さんの空気を感じつつ、みんなで動きを合わせるというのを意識しました。顔の角度、どのタイミングで司令の櫻井さん(キムラ緑子)を見るのか、立ち上がるタイミング、座るタイミングなどを合間に相談しながら撮影を進めていきましたね。
――主演の堺雅人さんとはどんな話をされましたか?
堺さんはせりふも多くて誰よりも大変なはずなのですが、いつも周りに気を配っていらっしゃいました。撮影の合間に、「宝塚にいたんですよね?」「今はどういう舞台をされているんですか?」と私にまで気さくに話しかけてくださったので、一気に緊張がほぐれました。
また、細かいお芝居やセリフのトーン、舞台と映像の芝居の違いなど、いろいろと相談に乗っていただき、私にだけではなく他のキャストの方とも積極的にコミュニケーションを取っていらして座長としてもなんて素晴らしい方なのだろうと感激しました。
――原作と演出を務めている福澤監督の印象をお聞かせください。
現場での福澤さんの振る舞いを見ていて、“俳優のことを育てよう”と、強く思ってくださっている方だという印象を受けました。
映像作品の経験が少なかった私に、「最初はうまくいかないこともあると思うけど、慣れだと思うし舞台を基礎にやってる人は絶対に強いから、とにかくこの仕事を続けなさい」と、演じ方を含め、今後どういう役者になりたいのか、私には何が足りないのか、アドバイスをくださり、とても励みになりました。
――最後に読者へメッセージをお願いします。
これだけのキャストの方々が熱を注いで、スタッフさんもたくさん支えてくださって、そのチームの一員として撮影に参加できたことが本当に幸せでした。
私も毎週、楽しく拝見していますが、多くの方々が注目して、いろいろな考察をしてくださっているのを見ると改めて視聴者の皆さんに支えられていることを感じます。私の顔と名前も覚えていただけたらうれしいです(笑)。
最終回に向けて、さらに目が離せない展開が待っていますので、引き続きいろいろな想像、考察をしながら「VIVANT」を楽しんでいただけたらと思います。
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