コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、イラストレーター&漫画家のikeda akuriさんが手がけた『カッパの少年が蛇を助ける話』だ。
同作は、ダ・ヴィンチWebで連載中の『カッパ少年紅介〜昭和妖怪恋物語〜』シリーズの漫画で、カッパの少年・紅介が白い大蛇を助けて恩返しをされたというお話だ。6月25日、X(旧Twitter)に投稿されると、「見ているだけでドキドキする」「やばい、かわいい」などのコメントが続出した。また多くの人たちから関心を集めた同作は、3.5万もの「いいね」を獲得している。
カッパの手助けに白い大蛇の恩返し
川でおぼれていた白い大蛇を助けたカッパの紅介。白蛇に「昔話みたいに恩返しにくる?」と若干の圧力をかけ、その場を立ち去った。
その夜、紅介が助けた白い大蛇は、上半身を人の姿に変えて紅介の家へやってきた。白蛇が恩返しに来たことをとても喜んだ紅介は「キッスのコンサートのチケットが欲しい!!」と伝えるも、「おれ神様とかじゃないから、そういうのは無理なんよ……」と言われてしまう。ショックを受ける紅介に、白蛇は実家で作っている団子や餅を紅介に差し出すのだった――。
2人のほのぼのとした展開に、ネット上では「心が浄化されるような素敵なお話」「不思議な世界観だけど引き込まれる」などの声が多数上がっている。
多くの反響が寄せられた『カッパの少年が蛇を助ける話』を描いたikedaさんに、同作を描いたきっかけなどを伺った。
カッパを題材にした何かを作りたいと思っていた
――『カッパの少年が蛇を助ける話』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
「カッパ少年紅介〜昭和妖怪恋物語〜」の主人公・紅介と白蛇の青年が一緒にいるイラストを描いたのが最初です。当初は何となく蛇のキャラクターを出したいなと落書きしただけなので、恐ろしげな蛇になってます。そこから白蛇は神の使いと言われていることを思い出し、神の使いとかじゃない普通の白蛇もいるのでは?人間臭い蛇だったら面白いんじゃないか?と漫画に描いてみました。
――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
白蛇のヌルッとしたウロコとヒョロッとした下半身にこだわってます。曲線が多いので描くのが難しかったです。見た目は派手なのに人間臭くて純情な白蛇と、自分の欲望に忠実すぎるカッパの少年の緩い掛け合いがポイントでしょうか。
――そもそもの質問になりますが、なぜ「カッパ」を主人公にすることを思いついたのでしょうか?
元々黄桜酒造さんのセクシーな女カッパが気になっていて、私もカッパを題材にした何かを作りたいと思っていました。
去年個展用に小さなカッパの絵を描いたところ、本格的に気になり、改めて黄桜酒造さんのカッパを調べ、初代黄桜カッパの描き手・清水崑先生(漫画家)の存在を初めて知りました。清水崑先生の描かれるカッパの色気と可愛さ、線の柔らかさにすっかり魅了され、私も描きたい!となって今に至ります。
――今後の展望や目標をお教えください。
「カッパ少年紅介〜昭和妖怪恋物語〜」で漫画制作の楽しさに気づいたので、違うテーマの漫画も描いてみたいです。あとカッパがテーマの大きな絵(アナログ)も制作してみたいです。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
読んでいただきありがとうございます!紅介はこれからもっと妙な目に遭います!あとカッパに興味を持った方はぜひ黄桜酒造さんのカッパも調べてみてください!とくに清水崑先生のカッパを!