カケル「これからもずっと親友でいて!」
カケルに「返事はどうすんの?」と尋ねられたヤマトは「断ったよ」と言って、「でも、カケルには関係ないことだよ」と続けて立ち去っていく。
ヤマトの言葉に驚いたカケルは「俺たち、なんか最近変だよな」とつぶやき、衝動的に駆け出す。「ヤマト!」と叫んで後ろから抱きつくカケル。びっくりして「なんで、離せって」とヤマトが言うが、カケルは「離さない」と言ってガッチリと抱きつく。
逃れようとするヤマトに縋るようにして「ヤマトと気まずいのやだ!」「もう変な勘違いしないし、自意識過剰もやめる!」「ついでに勉強も頑張る!」と必死でしがみつくカケル。そして、カケルは「だから、これからもずっと親友でいて!」と叫ぶ。
ヤマトは動きをピタリと止めて「親友…」とつぶやく。カケルと目を合わせ、「わかった、わかったから離れろって」とまたジタバタともがき出すヤマト。「これからも仲良くしてくれる?ずっとだよ」としがみつくカケルに「わかったって。ずっと一緒だから」とヤマトがいうと、カケルはやっと手を離す。
カケルは「良かった」と言って安心したように脱力し、その場に腰を下ろす。ヤマトは「この笑顔を壊したくない。だからカケルと俺は幼なじみで親友だ。今までもこれからも。この笑顔の側にいたい」と心のなかでつぶやくのだった。
カケルのことが好きだという気持ちを押し殺しているヤマトを見ていると辛い気持ちになってくる。SNSでも「最後のヤマト切なさすぎる、苦しすぎる」「ずっと親友でいては、ヤマトにとっては辛い言葉だな」「うわぁぁぁん」というコメントが寄せられていた。
◆構成・文=牧島史佳