日本でもBL系ドラマが数多く制作されるようになり、胸ときめかせてくれる作品が多くファンも急増している。今、注目が高まっている台湾ドラマにも良作は豊富にあり、BL系ドラマファンにおすすめしたい3作品を紹介する。本記事では高校生とイケメン人魚を描いた「オレん家のフロ事情～人魚と過ごした49日」、日本でも公開されて好評を得た「僕と幽霊が家族になった件(Marry My Dead Body)」、2組のカップルを描いた「正負之間～Plus & Minus」を取り上げ、台湾ドラマの魅力について考察する。
イケメン人魚との友情と青春がまぶしい「オレん家のフロ事情～人魚と過ごした49日」
主人公のちょっと気の弱い男子高校生と、イケメン人魚の一風変わった同居生活にドキドキとなる本作。彼らのラブストーリーではないが、男子高校生と人魚の友情と絆が爽やかに描かれていて、青春ドラマとしてのみどころも詰まっている。
幼い頃両親と死別し、祖父に育てられた高校生のジャオ・ロンジエ。反抗期でもある彼は親友のシュー・ツォンジエンと夜通しゲームに興じて家を空けた日に祖父は倒れ、帰らぬ人となる。ジャオ・ロンジエが海で散骨していると見知らぬ裸の男、リー・レンユーと出会う。ジャオ・ロンジエの家まで押しかけてきたリー・レンユーがフロに入ると足が青いヒレに変化し、人魚となった。リー・レンユーはジャオ・ロンジエの家に居候することとなり、同居生活がスタートする。
みどころはジャオ・ロンジエとリー・レンユーの友情と青春だ。ジャオ・ロンジエが高校生だけに学校のシーンも多く、とくにプールのシーンは必見。水泳大会に出ることになったジャオ・ロンジエはプールで特訓を受けて泳げるようになり、当日活躍するようすは青春ドラマの高揚感が味わえる。彼を見守るリー・レンユーとの友情もまぶしく感じられるというものだ。
死者との結婚を笑いと涙で描く感動作「僕と幽霊が家族になった件(Marry My Dead Body)」
死んだ若者と彼と死後結婚させられた青年という組み合わせが面白い本作。未婚のまま亡くなった若者を結婚させる、古くから伝わる風習の＂冥婚＂(めいこん)によって、死者と結婚させられた青年を描いている。ファンタジーながら彼らの友情と絆が胸をジーンと熱くしてくれて、ラストは涙を流してしまうほどの感動を与えてくてる。
うだつの上がらないノンケの警察官、ウー・ミンハンは道端に落ちていた赤い封筒拾う。それは若くしてひき逃げ事故で亡くなってしまったゲイの青年のマオ・バンユーの祖母が行っていた＂冥婚＂の儀式のものだった。赤い封筒を最初に拾ったウー・ミンハンは“冥婚”の習わしに則ってマオ・バンユーと死後結婚させられることになってしまう。自分だけに見えるマオ・バンユーの存在に悩まされつつ、彼が成仏できるようにウー・ミンハンは協力していく。警察官でもあるウー・ミンハンはマオ・バンユーの助けを借りながらある事件の解決に向けて動いているうちに、驚くべき事実を知ることに。
感動作ではあるが、ファンタジックコメディとして笑いも散りばめられている本作。無骨なウー・ミンハンと繊細なマオ・バンユーは正反対と言える性格で、馬が合わない2人のやり取りについ笑わされてしまう。この笑いの要素がドラマをさらに盛り上げることに成功している。死んでしまったマオ・バンユーが成仏するために思い残したことを遂行していくシーンでも、スパイ映画のような演出を入れたり、ドタバタシチュエーションを盛り込んだり。湿っぽくはせずにカラリとした笑いを取り入れることでテンポよく見る者をグイグイと引き込んでいく。そして、笑いによってラストの感涙必至となる感動をより際立たせている。
Netflixで観る
■正負之間～Plus＆Minus
amzon primeで観る
FODで観る
■オレん家のフロ事情～人魚と過ごした49日
Huluで観る
FODで観る
