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日本の漫画やドラマに深い影響を受けたギデンズ・コー監督「いつか『世にも奇妙な物語』を撮るのが僕の夢」

2023/11/02 18:00

都内で開かれた「TAIWAN MOVIE WEEK(台湾映像週間)」のオープニングイベントに登場したギデンス・コー監督
都内で開かれた「TAIWAN MOVIE WEEK(台湾映像週間)」のオープニングイベントに登場したギデンス・コー監督※ザテレビジョン撮影

都内で「TAIWAN MOVIE WEEK(台湾映像週間)」が開かれるなど、近年、台湾映画が人気と知名度を着実に上げつつある。同イベントのオープニングとしてトークショーを行うために来日した、「あの頃君を追いかけた」で知られる台湾人気映画監督のギデンズ・コー監督に、おすすめの台湾映画などについて話を聞いた。ケヴィン・コー監督に誘われて地下室にこもって2人きりで「呪詛」を観たことや、日本で12月から公開になる「赤い糸 輪廻のひみつ」の撮影時に毎日のようにお寺に脚本を持って押しかけて神様にこの脚本でいいのか質問した話など思わぬ裏話を含めつつ、台湾映画や監督が影響を受けたという日本のコンテンツについて語ってくれた。

「TAIWAN MOVIE WEEK(台湾映像週間)」のトークショーに登場


「TAIWAN MOVIE WEEK(台湾映像週間)」のオープニングイベントに登場したギデンス・コー監督
「TAIWAN MOVIE WEEK(台湾映像週間)」のオープニングイベントに登場したギデンス・コー監督撮影=田中隆信


ーー今回、「TAIWAN MOVIE WEEK(台湾映像週間)」のオープニングイベントでトークショーを行ってくださるとのことですが、こういったイベントで台湾と日本の違いを感じられることはありますか。

台湾でも観客と交流するイベントはよくあります。ただ、トーク系のイベントは、上映後に行われることが多いですね。上映前の開催ですと、作品内容についてどこまで話していいのか、観客のみなさんの観賞をちょっと邪魔してしまうのでないかと、心配になってしまいます。また、僕は鑑賞直後のホットな感想を直接聞いたり、思ってもないような質問や感想が飛び出してくるのが好きです。今回は上映前のトークショーということで「日本式」のイベントですね。

ーー日本では、上映後に観客を入れてトークショーをやるというのは、まだ珍しい気がします。


上映後にイベントやトークショーを行う際は、上映の最後の5分ぐらいでこっそり映画館に入って、みなさんと一緒にラスト5分を見て、映画が終わった途端に急に「ありがとうございます!」と大声で叫ぶというのが好きでよく行っています(笑)

ーー日本と比べると、台湾映画のファン交流というのはすごくフレンドリーですね。トークショーで何を話すことは、事前に決めているのでしょうか。

叫んだあと、「ぜんぜん面白くなかったよ」などと言われたことはないので、確かに優しくて友好的なファンが多いのかもしれません(笑)。僕は、インタビューやイベントの時に事前に質問を見たくないタイプなので、基本的に話す内容は決めずに舞台に立ちます。僕は小説家でもあるのですが、映画を撮る時も小説を書く時も同じで、見る人、読む人が、これからどう展開していくのだろうかと新鮮な感覚を持ってほしいので、イベントでもそのようにしてやってきました。事前に映画の内容について知りすぎないで、「好きじゃないかもしれないけど、ま、とりあえず見てみよう」という感覚で作品を見てもらえたら嬉しいです。

よりにもよって地下室でケヴィン・コー監督と「呪詛」を観賞


ーーご自身が監督されている以外の台湾映画でおすすめがありましたら、教えてください。

ケヴィン・コー監督の「呪詛」は、本当に本当に怖かったです。監督とは一緒に「ハクション!」(いずれもNetflixで配信中)という映画を作ったのですが、監督という人種はみんな「自分がいちばんすごい」と思っているので共作するとたいていケンカをすることになります(笑)。それで仲たがいをしていたら、あるとき自室の地下室に誘われまして、2人で、完成ではない編集段階の「呪詛」を上映前に見たんです。映画館は、何百人かで一緒に見るのでもうちょっと怖さが薄れるのかもしれないですが、2人で地下室で見た「呪詛」は本当にいちばん怖くて、仲直りしました(笑)。

ーーほかには、おすすめの台湾映画はありますか?

もう1つおすすめしたいのが、今回の「TAIWAN MOVIE WEEK(台湾映像週間)」でも上映される「黒の教育」です。僕がいつも一緒にやってきた俳優のクー・チェンドンの初めての監督作品で、僕は脚本とプロデューサーをやりました。 これまでに台湾のいろいろな監督が僕の小説を映画化してきたのですが、どの作品を見ても、ちょっと生意気ながら「僕が監督をしたらもっと面白いのに」と思ってしまいます。ところが、「黒の教育」だけは、見た時に「あ、僕がやってもこれを超えられないな」と感じました。

ーー監督さん同士、クリエイターさん同士で、交流がおありなんですね。そして、みなさんとても仲が良さそうな印象を受けました。

台湾は狭いので、ケンカをしてもすぐまた仲直りしますね!(笑)

下に続きます

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