コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、ポロロッカさんが描く『魔王様、お休みください』をピックアップ。
2023年10月18日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、7,500件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、ポロロッカさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
魔王様は日々の疲れを癒すため、娯楽で溢れる日本へ出掛けていく…
どんなに強大な魔力を持つ魔王であっても疲れることはある。休みなく働き続ける魔王様は、疲れた心身を癒すために、多忙の合間を縫って不思議な鏡を使い異世界に出掛けていた。
魔力を込めると異世界へ通じるその鏡の先は、地球にある日本に繋がっている。そして、娯楽だらけの日本で、魔王はオフのひとときを満喫するのだった。具体的には、サウナからの水風呂で“整う”を味わったり、ビールや日本の料理を楽しんだりしている。
そして、日本を存分に楽しんだ後は、帰路へつく前に必ず一礼して自分の世界へ帰っていく――。
魔王様がオフを満喫している間は、魔王様の万が一を案じて部下たちが監視。その部下たちによるツッコミなどで、物語はコメディー要素満載で進んでいく。漫画を読んだ読者からは、「威厳ある魔王がオフはダラダラ」「続編希望」などの反響が多く寄せられた。
作者・ポロロッカさん「もっと魔王軍の他のキャラを描きたい」
――『魔王様、お休みください』を描こうと思ったきっかけや理由などをお教えください。
前回の連載が終わった時点で「じゃあ次は何を描こうか?」となり、前から流行って気になっていた、異世界系に挑戦しようと思いました。ですが、自分は本格的なファンタジーバトルとかを描ける自信がなかったので、コメディチックなものにしたいなと考えていました。
そんなことを思いながら、自分は「とりあえず異世界モノの勉強をしなくては」と考え、色々な異世界モノのアニメを作業中にアマプラで流し見してました。
その中の一つに「オーバーロード」があり、オバロは魔王軍側のキャラクターたちが大変魅力的で、「自分もこんな作品を作りたい!」となって、魔王モノで行こうと決めました。
そして次は「じゃあどんな魔王物をやるか?」と考えた時に、自分が大好きな漫画の「らーめん再遊記」、「一日外出録ハンチョウ」、「孤独のグルメ」を思い浮かべました。その漫画は、いわゆるおじさんが全力で休みや自分のしたいことを楽しんでる場面が面白いと評判の漫画ですけど、そこから「人々から恐れられてる異世界の魔王がこっちの世界で休暇を楽しんでたら面白くないか?」となり、今作の原型が出来上がりました。
――今作を描くうえで、特に心がけたところ、大切にしたことなどをお教えください。
魔王様が現世で休暇を楽しんだ後に現世に対して礼をするシーン、アレはどこかのインタビューでジャンプ編集者の方が「鬼滅の吾峠先生が、炭治郎が鬼を斬った後に、鬼に対して手を合わせて祈るシーンをカットしようとしたときに全力で止めました。この手を合わせるというのが炭治郎であり、他に見ない主人公なのです」みたいなことを言ってるのを見て、「主人公の唯一性や高潔さというのは、言葉や見た目ではなく、キチンと行動で示さないといけない」という感想を抱いたので、あそこで魔王にはキチンと礼をさせて魔王としての器の大きさと高潔さを表したかったというのがありました。あとその後の虐殺シーンとのギャップを生みたかったのもあります。
――投稿に寄せられたコメントには、続編を望む声が多くありました。今回の反響をどのように受け止めていらっしゃいますか。
前回の連載がギャルラブコメだったので、ガラッとジャンルが変わってどう受け止められるかが不安でしたが、好評なようで良かったです。まだ何も決まっていませんが、連載が出来るというのであれば是非やりたいと思っております。
――作中、魔王様は異世界にいる間、魔王そのままの顔(仮面)で過ごしていますが、人間たちには不審がられることはないのでしょうか。
一応5p目に「仮面を不審がられないような魔法」を掛けてるシーンはあるのですが、やっぱここはもっとわかりやすくすべきだったかなぁと思っております。でもそこら辺まで細かく追及してたらちょっと読切にしてはくどくなりそうだったので、あえてあっさり目にしたというのもあります。
――今後の展望・目標をお教えください。
今回は読み切りということでメインキャラは3人でしたが、連載が決まったらもっと魔王軍の他のキャラを描きたいですね。イケメン暗黒騎士、無垢なゴーレム番兵、爆乳ミノタウロスメイド長とか、あと秘書のドラゴン体とかも出したいです。頭の中では考えてます。
――最後に、ポロロッカさんの作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
今回は自分の作品を読んでくださりありがとうございます。もし連載が決まったら、また応援してくださると嬉しいです。あと、今年中にもう一個始まる企画があるので、ぜひ自分のX(旧Twitter)をフォローして情報をチェックしてくださると幸いです。宜しくお願いします!