謎が残るラストシーン。そして第二章へ…
物語の中で、人々はやがて魔神仔(モーシンナア)が人々を連れ去ったのではないかと噂をするようになる。魔神仔とは、古来より台湾に言い伝えられている山の妖怪・精霊だ。その姿は小猿だとも、紅い服の少女だとも言われており、山中に入った人間をからかい、いたずらをし、道に迷わせるなどと言われている。結局この事件における“紅い服の少女”は魔神仔であるとわかるのだが、その真相が明らかになるのが「第二章 真実」なのだ。
物語の主人公は「第一章 神隠し」のイージュンから、社会局家庭内暴力センターで働くシングルマザーのリー・シューフェン(レイニー・ヤン)へ交代する。忙しく日々を過ごすシューフェンだったが、ある日学生である娘のリー・ヤーティン(ルビー・ジャン)が妊娠したと発覚する。本人の意志を無視して中絶させようと病院へ連れて行くシューフェンだが、ヤーティンは反発し姿を消してしまうのだった。ヤ―ティンを映した監視カメラには、“紅い服の少女”に連れられてどこかへ向かうヤーティンの姿があり……。
一方、仕事であるマンションの住民から「あの家の娘の姿をしばらく見ていない」と通報を受け、その家を訪ねたシューフェン。娘が隠し部屋にいるのを発見して保護する。その娘の母親であるリン・メイホワ(フランチェスカ・カオ)ともめる中、リンは「“紅い服の少女”の正体を知っている」と語り……?
母娘の愛と新たに出てくる台湾の神様。台湾文化・ホラー描写・人間ドラマが混在する新感覚ホラー
第二章では失踪した娘ヤ―ティンと主人公のシューフェンを中心とし、“母と娘の絆”が描かれる。娘を取り戻すため必死に闘うシューフェン、そして紅い服の少女を鎮めようと奮闘するまた別の母親ー。また、ヤ―ティンの恋人として登場するリン・ジュンカイ(ウー・ニェンシュエン)は、虎爺(フーイエ)と呼ばれる神様を降ろす存在として登場する。第二章では、この虎爺が大きな役割を果たすなど、また新たな台湾の文化や宗教観を垣間見られるのも面白い。
第一章のようなじめじめとした怖さや得体のしれない恐怖はないが、引き続き台湾の文化や民間伝承を織り交ぜながら、第一章以上にしっかりとした物語性をもったホラー作品として仕上がっている。そして、思いもよらぬ美しい結末に感嘆のため息が漏れてしまうだろう。
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■【映画】紅い服の少女 第二章 真実
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