映画「打ち上げ花火―」宮野真守『甘酸っぱい記憶を思い出して収録に臨みました』
――宮野さんのお芝居は、菅田さんと広瀬さんにそっと寄り添うような優しくて心強い印象を受けました。
ありがとうございます。ただ僕としては2人をフォローしようとか、助けようとかではなくて、この3人でしっかりとセッションできるように、祐介という人物に対して真っすぐに向き合っていっただけなんです。その上で、僕ら3人にしか出せない空気感や質感、世界観が生まれたらいいなと思っていました。
――おっしゃる通り、この3人ならではの空気感が形成されていたと思います。これはリハで作り上げたというよりも、セッションに近いものだったんですね。
それは僕も含めて皆さんそうだと思います。掛け合うことで初めて生まれるものって大切ですからね。普段やっているアニメの収録でも、初めてお会いした時などはどんな掛け合いが生まれるか、いつもワクワクしますし。ただ今回は特に、菅田君は声優初挑戦ですし、(広瀬)すずちゃんは2回目。その状態での空気感っていうのは、今この作品でしか出せないものがあるじゃないですか。僕は純粋にそれが楽しみでした。
――お二人から刺激を受けたことなどはありますか?
刺激されっ放しでした。お二人はほんとにピュアで真っすぐなお芝居をされるんです。それがとても素敵で、それに対してじゃあ僕はどうやって絡んでいけるのか。祐介は物語を引っ掻き回す役柄でもあるので、僕なりにけっこう緊張しながら演じていました。
甘酸っぱい記憶を思い出して収録に挑む
――祐介を演じるに当たり、自らの中学生時代を思い出したりはしましたか?
ありましたね。僕も中学生時代は祐介みたいに、好きだと意識した途端に喋れなくなったり、逆に冷たくしちゃった経験があるんです。相手の女の子も僕のことが好きという状況にも関わらず(笑)。祐介を演じるに当たっては、そんな甘酸っぱい記憶を掘り起こし、思い出しながら収録に臨みました。
――物語同様、”不思議な玉”でその時に戻れるなら戻りたいですか?
違う接し方もあっただろうとは思いますけど、戻れたところで果たしてちゃんとアプローチできるかどうか。あまり自信がないです(笑)。
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みやの・まもる=1983年6月8日生まれ、埼玉県出身。B型。声優として活躍するほか、ミュージカル「王家の紋章」ではイズミル役で出演。また、約2年ぶりとなる6枚目のアルバム「THE LOVE」が発売中
映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」
8月18日(金)公開
原作=岩井俊二/脚本=大根仁/総監督=新房昭之/声の出演=広瀬すず、菅田将暉、宮野真守、松たか子ほか
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